旧NHK京都放送局の解体はじまる! |
<HOME> update:2017.02.27 |
足場が組まれた鉄塔 上京区丸太町智恵光院下ルにある旧NHK京都放送局の局舎解体工事が始まったようだ。私が気づいたのは2月15日のことだ。アンテナ用鉄塔に足場が組まれているのを、近所のスーパーへ買い物に行くときに発見した。工事用のプレートによれば、工事はオリックス・ファシリティーという会社が担当し、工事期間は2017年1月31日〜6月30日となっている。2基ある鉄塔のうち、1基は局舎屋上に設置されているが、もう1基は地上に設置されている。現在、工事が始まっているのは、前者の局舎屋上にある鉄塔である。2月19日には鉄塔の足場に覆いがかけられた。まもなく解体が始まると思われる。 ちょっと京都放送局の歴史をふりかえってみる 旧NHK京都放送局(コールサインJOOK)は、1932(昭和7)年3月20日に開設され、同年6月24日から本放送が始まった。当初、625kHz、300Wで1930(昭和5)年中の建設が予定されていた。ウエスタンエレクトリック社製の送信機を設置する予定であったが、1930(昭和5)年に開設したNHK岡山放送局の日本電気製送信機が予定の500Wを得ることができなかったため、この送信機を京都放送局に移転したそうである。アンテナ塔は55m高の自立式2基に逆L型アンテナ(水平部長18m、垂直部高48m)を敷設した。アースは埋線式である。放送周波数は、昭和8年の『ラヂオ年鑑』では960kHz、昭和12年の『ラヂオ年鑑』では1070kHzと表記されている。 旧NHK京都放送局の前身は、1928(昭和3)年に開設された大阪中央放送局京都演奏所で、下京区烏丸七条の京都物産館屋上にあった。また、加入や料金、周知等を担当する事務所は、中京区烏丸丸太町下ルの京都日日新聞(現、京都新聞)社内に置かれた。局舎の開設とともに両者は閉鎖・移転された。 おわりに 工期は約半年ということなので、一気に工事は進むものと思われる。できるだけ頻繁に定点観測し、工事の推移を報告したいと思う。 足場に覆いがかけられた鉄塔 参考(2015年3月20日の写真) (OG) |
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