京都の近代建築-左京区
 2020.03.12

■旧鐘淵紡績京都工場(東大路高野第3住宅集会所)(NO.1)
 旧鐘紡京都工場は、1908(明治41)年に竣工、横河工務所の設計、竹中工務店の施工で、煉瓦造2階建の建物である。
 現在は集合住宅の中に一部の遺構が残る。


 

 (2006.9撮影)

●所在地:京都市左京区高野東開町
●備考:<当HP産業遺産>にも記載あり


■藤井斉成会有鄰館(NO.2)
 藤井斉成会有鄰館は、1926(大正15)年に竣工した建物で、鉄筋コンクリート造3階建、設計は武田五一による。藤井斉成会有鄰館は、衆議院議員の藤井善助により設立された中国美術の美術館である。仁王門通に面した建物が第1館で、金沢から移築された第2館、収蔵庫は、国登録有形文化財である。

 (2006.9撮影)

●所在地:京都市左京区岡崎円勝寺町
●連絡:藤井斉成会有鄰館 http://www.yurinkan-museum.jp/


■旧東方文化学院京都研究所(京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センター)(NO.3)
 この建物は、1930(昭和5)年に竣工したもので、設計は武田五一・東畑謙三による鉄筋コンクリート造、2階建のスパニッシュ様式の建物である。建物は国登録有形文化財の指定を受けている。

 (2007.2撮影)

●所在地:京都市左京区北白川東小倉町


■松ヶ崎浄水場旧最高区ポンプ室(電気室)(NO.4)
 松ヶ崎浄水場は、1927(昭和2)年に建設された浄水場で、現在電気室として使用されている建物は1927(昭和2)年の竣工当時は最高区ポンプ室として使用されていた。鉄筋コンクリート造。

  (2007.2撮影)

1号池オリベント式流量調整器室

●所在地:京都市左京区松ヶ崎杉ヶ海道町


■旧京都高等工芸学校(京都工芸繊維大学)(NO.5)
 京都高等工芸学校は、1902(明治35)年 に設立された旧制専門学校で、1944年に京都工業専門学校と改称、戦後の1949年に新制京都工芸繊維大学となる。このキャンパスには、当時の本館(現3号館)、倉庫、門衛所が残る。建物の竣工は、本館は1930(昭和5)年、設計は本野精吾、他は1931(昭和6)年である。

旧本館 旧倉庫

門衛所 (2007.2撮影)


●所在地:京都市左京区松ヶ崎海道町


■旧関西日仏学館(アンスティチュ・フランセ関西)(NO.6)
 この建物は、1936(昭和11)年に竣工した鉄筋コンクリート造3巻建の建物で、設計はレイモン・メストラレ、木子七郎である。関西日仏学館は、1927年に当時のフランス大使ポール・クローデルの提唱により設立され、フランス政府公式の文化センターとして活用されている。

(2007.11撮影)

●所在地:京都市左京区吉田泉殿町
●備考:アンスティチュ・フランセ関西、http://www.institutfrancais.jp/kansai/


■京都大学楽友会館(NO.7)
 この建物は、京都大学創立25周年を記念して1925(大正14)年に竣工した、鉄筋コンクリート造2階建の建物で、設計は京大助教授の森田慶一である。



●所在地:京都市左京区吉田二本松町
●備考:京都大学楽友会館、日月祝休館、09:00-21:00、http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/rakuyu/


■京都大学基督教青年会会館(NO.8)
 この建物は、1913(大正2)年に竣工した木造2階建の建物で、設計はW.M.ヴォーリズである。この地には、以下のようにW.M.ヴォーリズ設計の建物があと2軒存在する。

 (2007.11撮影)

●所在地:京都市左京区吉田牛ノ宮町


■京都府立大学YMCA橘井寮(NO.9)
 この建物は、1913(大正2)年に竣工した木造2階建の建物で、設計はW.M.ヴォーリズである。

(2007.11撮影)

●所在地:京都市左京区吉田牛ノ宮町


■日本YMCA同盟関西主事宅(NO.10)
 この建物は、1913(大正2)年に竣工した木造2階建の建物で、設計はW.M.ヴォーリズである。

(2007.11撮影)

●所在地:京都市左京区吉田牛ノ宮町


■左京区役所庁舎(NO.11)
 この建物は、1930(昭和5)年に竣工した鉄筋コンクリート造地上3階、地下1階建の建物である。左京区は1929年4月に上京区から分区し、翌年にこの庁舎が完成した。

 (2007.11撮影)

●所在地:京都市左京区吉田阿達町


■駒井家住宅(NO.12)
 この建物は、ヴォーリズによって設計された個人住宅である。竣工は昭和初期、木造2階建ての住宅である。駒井卓は京都帝国大学理学部教授である。
建物の説明板には以下のように記されている。
京都市指定有形文化財 駒井家住宅
 駒井家住宅は、京都帝国大学理学部教授であった駒井卓博士の住宅として昭和2年(1927)に建てられた。設計はヴォーリズ建築事務所、施工は田林工務店である。
 主屋は木造2階建てで、外観はスパニッシュ様式を用いており、北側に付属棟、東側にテラスを配す。内部は1階に玄関ホール、居間、食卓、6畳室を配し、2階に寝室、書斎等を設けており、洋風住宅プランの一角に和室を加えた折衷的な間取りとなっている。和室の窓は、上げ下げ窓と障子を併用した出窓で、和様の意匠を巧みに融合させている。また1・2階の東南部にはサンルームが設けられ、居間には腰掛け付きの出窓が突くなど随所に行き届いた設備が見られる。
 当住宅は、米国大建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの円熟期における住宅建築である。米国建築の流れをひく特色ある意匠と設備を有しており、昭和初期における典型的な中規模世欧風住宅の作品といえる。
平成10年4月1日指定
京都市
 

(2007.2撮影)

●所在地:京都市左京区北白川伊織町
●備考:毎週金・土の10:00-16:00に公開、500円、http://www.national-trust.or.jp/protection/index.php?c=protection_view&pk=1490651710


■京都大学(NO.13)
 京都大学構内に残る近代建築については<ここ>をご覧下さい。
●所在地:京都市左京区吉田本町


■旧京都織物(株)本社事務所(京都大学東南アジア研究所旧館)(NO.14)
 旧京都織物(株)本社事務所については<ここ>をご覧下さい。
●所在地:京都市左京区吉田下阿達町


■旧京都府立図書館外壁(NO.15)
 京都府立図書館は、1873(明治6)年京都府が三条東洞院に「集書院」を開設したことに始まる。1898(明治31)年、京都御苑内博覧会協会東館を借り受け「京都府立図書館」を開設、1909(明治42)年、現在の地に「京都府立京都図書館」を開設した。設計は武田五一。1995年阪神淡路大震災で本館建物に被害を生じ、1997年から工事を行い、2000年10月に竣工した。新館建築にあたり、旧館の外壁を保存し、新館建築に取り込んだ。

(2020.2撮影)

●所在地:京都市左京区岡崎成勝寺町


■京都市美術館本館(NO.16)
 京都市美術館は、1933(昭和8)年「大礼記念京都美術館」として開設された。本館の設計は前田健二郎。2020年のリニューアルに伴い京セラが命名権を取得し、「京都市京セラ美術館」と称する。

(2020.2撮影)

●所在地:京都市左京区岡崎成勝寺町


■日本キリスト教団鴨東教会礼拝堂(NO.17)
 日本キリスト教団鴨東教会礼拝堂は、1934(昭和9)年の竣工で、木造2階建の建物である。

(2020.3撮影)

●所在地:京都市左京区田中高原町


■旧澤田文治郎邸(アイワ・オート)(NO.18)
 この建物は、昭和初期のもので、木造2階建てである。今出川通百万遍の東側交差点北側にある。

(2020.3撮影)

●所在地:京都市左京区田中関田町(せきでんちょう)


■進々堂京大北門前店(NO.19)
 1913(大正2)年、続木斉・ハナが進々堂を開業、1930(昭和5)年に京大農学部横に、続木斉がパリで見た建物を再現したもので、木造2階建の建物である。

(2020.3撮影)

●所在地:京都市左京区北白川追分町


■日本聖マリア学園聖マリア幼稚園舎(NO.20)
 日本聖公会聖マリア教会礼拝堂に併設された幼稚園で、1930(昭和5)年の竣工で、鉄筋コンクリート造2階建の建物である。京都聖マリア教会礼拝堂は、1911(明治45)年に建てられたレンガ造の建物だったが、阪神淡路大震災による被害のため、2000(平成12)年に建て替えられた。

(2020.3撮影)

●京都市左京区岡崎入江町


■日本基督教団錦林教会礼拝堂(NO.21)
 この建物は、ヴォーリズの設計といわれ、1929(昭和4)年の竣工である。数年前に補強工事がなされた。現在は幼稚園として使われている。

(2020.2撮影)

●所在地:京都市左京区吉田中阿達町


 <京都の近代建築>に戻る