戦後のウズベキスタンの標準周波数報時局     2023.8.19
  (1)ウズベキスタン~Tashkent RPT・RCH・RIM・ULW4

図1 WRTH1966年版の記載

  戦後、Tashkent送信の局が最初に記載されたのはRPT局である。RPT局は5890kHz/11580kHz/14650kHzで10:00と18:00の5分前から00分にかけて信号を発した。記載はこれのみである。代わって「WRTH1971」にはRCHとRIMという局が登場する。RCH(2.5MHz)、RIM(5MHz、10MHz)で、毎時20分と50分にIDが出た。詳しい送信スケジュールは「WRTH1976」に書かれている。RCHは11:00~24:00、RIM(5MHz)は14:00~24:00、RIM(10MHz)は5:30~9:30である。「WRTH1980」になると、この2局が統合されたのか、RCH局のみとなり、2.5MHz/5MHz/10MHzの3波を担当するようになった。

 1991年、ソ連崩壊によりウズベキスタンが独立する。これによりウズベキスタンのコールサインの割当てはUJA~UMZとなり、1966年RCH局はULA4に変更となった(*6)。ULA4局は1999年に停止し、代わってULW4局が登場する(*7)。ULW局の送信周波数はRCHと同じで、送信時間は2.5MHzが0:00~4:00と5:00~24:00、5MHzが0:00~4:00と14:00~24:00、10MHzが5:00~13:00であった。毎時間の送信フォーマットは、11~10分と30~40分が0.1秒長の秒パルスで分パルスは0.5秒長である。10~20分と40~50分にはこれに20ms長のサブパルスが0.1秒ごとに入る。秒パルスは40ms長、分パルスは0.5秒長である。20~28分と50~58分はキャリアのみ、28~29分と58~59分は停止、29~30分と59~60分にコールサインが送出された。ULW4局の現在はわからない。

(*6)"Standard Frequency and Time Signal Stations on Longwave and Shortwave",Klaus Betke,2007 https://digilander.libero.it/occultazioni/segnali-di-tempo.pdf
(*7)"Radio Time Signal",Radio Navigational Aids, NO.117, 2014 Edition


【図の出典】

図1 WRTH1966年版の記載 WRTH.pdf CD[ADDX作製]

 
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