戦前のエリトリアの報時局 2023.6.1 |
(a)Massawa ICX(IRG) |
図1 Massawaの地図 1869年にスエズ運河が開通すると、イタリアはエチオピアに介入をはじめ、1889年にエリトリアを支配地域とした。Massawaは、紅海をはさんでサウジアラビアやイエメンと向かい合う交通の要所である。『理科年表』にある経緯度では、紅海中の点を指した。Massawaにある島が発信地ではないだろうか。また、IRGに変更された際には経緯度が変わっていることから別の場所としておく。 ICX局の開設は1923年で、周波数113kHz、5:00に報時を発した。「第3冊(1926)」では86kHzに変更され、翌年には32kHz、10:00が追加された。「第5冊(1929)」では250kHz、0:00と5:00に変更された。「第6冊(1930)」ではコールサインがIRGに変更となり、133kHzと5455kHz、4:00と18:00となった。「第9冊(1933)」では133kHzが171kHzと変更された。 時刻情報を提供する天文台はMassawaの天文台とあるが、調べたが該当するものは見つからなかった。 ICX局の報時信号のフォーマットを以下に示す。 表1 ICX局の送信フォーマット |
<戦前のアフリカの報時局> <世界の標準周波数報時局> <HOME> |