戦前の日本の報時局 2023.8.21 |
(b)日本~船橋 JJC |
図1 逓信省告示第1105号 1915(大正4)年7月には海軍の船橋無線電信所に併設された船橋無線電信局(コールサインJJC)が報時の試験放送を波長4000m(周波数75kHz)で行うようになり、1916(大正5)年5月に正式放送となった。船橋無線電信所は、1915(大正4)年に開設された海軍無線電信所網の中心局である。テレフンケン社製250kVA瞬滅火花送信機と200m高の鉄塔に傘型アンテナが張られていた。1923(大正12)年に霞ヶ関に受信所が設けられたのを機に東京海軍無線電信所と改称された。船橋無線電信所には、逓信省所管の船橋無線電信局が併置されており、報時信号はここから発出された。こうしてJCSとJJCの2つの局が報時信号を送出するようになった。1925(大正14)年6月には報時信号の送出が11:00(JST)と21:00(JST)の2回になった。銚子無線電信局は昼夜とも波長600m(周波数500kHz)で、東京無線電信局(船橋が改称)は昼は波長7700m(周波数約39kHz)、夜は波長4000m(周波数75kHz)で送信した。1926(大正15)年には、船橋局に75kHz、21:04(JST)が追加された。 図2 船橋無線電信局の絵葉書(1924年頃) 船橋無線電信所のあった千葉県船橋市行田には,当時の無線塔を配した跡が町並みにくっきりと残る。 図3 船橋無線電信所の跡地 【図の出典】 図1 逓信省告示第1105号 『官報』第1307号、1916年12月9日 図2 船橋無線電信局の絵葉書 https://mainichi.jp/articles/20191214/ddl/k13/040/014000c(原本は船橋市西図書館蔵) 図3 船橋無線電信所の跡地 https://www.city.funabashi.lg.jp/funabashistyle/jp/001/p042367.html |
<戦前の日本の報時局> <世界の標準周波数報時局> <HOME> |