戦前のメキシコの報時局 2023.6.6 |
(a)Chapultepec XDA |
図1 メキシコの地図 Chapultepecを『理科年表』の経緯度で調べると、メキシコシティーにある同名の公園あたりを示す。「第2冊(1925)」には、XDA局は51.7kHzで19:00に報時信号を送出したとある。『東洋燈臺表』1924年(上)版では、250kHzで7:00に、51.7kHzで13:00に信号を送出したと記述されている。「1927年版」では報時時刻が1:00と19:00に変更された。以後「1931年版」まで記述がある。時刻情報を提供していたのはTacubaya天文台で、上記の公園からは1kmも離れていない場所にある。 『理科年表』では、「第5冊(1929)」~「第8冊(1932)」まで記載がなく、メキシコの報時局はGuadalajara(XDF)のみとなっている。「第9冊(1933)」になると再びChapultepecに戻り、以後「第13冊(1937)」まで記載がある。この2局が並行して送信されていたのか、一時的な変更であったのかは、資料不足でわからない。 |
(b) Gaudalajara XDF |
前述したように『理科年表』の1929年版~1932年版に掲載されていた局で、メキシコのJalisco州の州都であるGuadalajaraにあった。記載されている経緯度でみても明らかに別の局なので、別扱いとした。この局は12:00に報時信号を発したとあるだけで、周波数の欄は横線が引かれていて記述がない。 |
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