戦前のパキスタンの報時局     2023.5.24
 (a)Peshawar VWP  

図1 パキスタンの地図

 Peshawarはパキスタンの山岳地帯にある都市で、アフガニスタン国境にも近い。19世紀中頃にイギリス東印度会社の支配下となり、その後領土を主張するアフガニスタンとの間で境界が決められたため、戦前のPeshawarはアフガン領という記述となっていた。このPeshawarからVWCのコールサインで報時を行っていた局がある。『理科年表』第2冊(1925)では、長波166.7kHz、5:30に報時を送信した。『東洋燈臺表』では1931年版にのみ記載がある。ここに掲載されている局の経緯度を調べたところ、位置は市郊外の東にあたり、付近にRegional Meteorological CenterやRadio Pakistan Peshawarがある。施設・設備の流用を考えるとこうした暗合は気になるところである。


 
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