標準時報局 LOL(アルゼンチン)

  LOLを管轄しているONBA(Observatorio Naval Buenos Aires:ブエノスアイレス海軍観測所)は、大変歴史が古く1881年に設立されたものです。アルゼンチンでは、それまで時間は地方ごとにばらばらに管理されていましたが、1894年11月25日をもって統一の時間を持つことになります。この時間はスペインの都市であるコルドバと4時間16分48秒2の差をもつ時間でした。その後、1920年5月1日には世界標準時システムを受け入れ、グリニッジ標準時より4時間の差をアルゼンチン標準時としました。

 蛇足ですが、グリニッジ天文台が世界標準時の基点となったのは、1884年のアメリカで行われた「本初子午線及び計時万国公会」の席上で、「@英国グリニッジ天文台の子午線を世界の軽度の基準(本初子午線)に採用する、A一日は本初子午線での平均太陽時の正午(零時)から始まる平均太陽日とする、B世界の時刻は本初子午線の時で二四時間制をとること」が決議されたことによります。

 かつての日本BCL連盟が発行していた雑誌『短波』1980年12月号に、川口大助氏の「日本で聞こえる世界の時報局」という特別調査報告が掲載されていますが、ここで川口氏は、LOL1(5MHz,10MHz)、LOL2(8030kHz)、LOL3(17180kHz)を挙げ、LOL2とLOL3の受信状況を報告しています。しかし、今回のONBAからの返信では、LOL2とLOL3の記載はなく、5MHz、10MHz、15MHzの送信となっていました。

 以下にLOLの概要を示します。

 送 信 地:ブエノスアイレス(南緯34°37'19"、西経58°21'18")

 送信周波数:5MHz、10MHz、15MHz

 送信時間:02:00〜03:00、05:00〜06:00、08:00〜09:00、20:00〜21:00、23:00〜24:00 JST

 音声周波数:1000Hzと440Hzを交互に

        440Hz〜05-08, 15-18, 25-28, 35-38, 45-48 分

               1000Hz〜00-03, 10-13, 20-23, 30-33, 40-43, 50-53 分

 送信出力:2kW

 アンテナ:3線水平ダイポール

 無変調間隔:03-05, 08-10, 13-15, 18-20, 23-25, 28-30, 33-35, 38-40, 43-45,48-50, 53-55, 58-00 分

 時刻の告知:04,09,14,19,24,29,34,39,44,49,54,59 分

 時刻信号:55-58 分

 周波数精度:2×10−10

 WEB SITE: http://www.hidro.gov.ar/

 電子メール: onba@rina.hidro.gov.ar

 住   所: Armada Argentina Servicio de Hidrografia Naval

        Observatorio Naval Buenos Aires,

                Av.Espana 2099, 1107-Buenos Aires, Argentine

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