Archimedes'Tile    2026.03.16

図1 箱に収められたピース

 このパズルはCoffinの”AP-ART"に出ていたパズルで、”Archimedes'Tile"という。アルキメデス・タイルとは、複数種類の正多角形を組み合わせたタイル貼りのうち、すべての長点形状が合同なものをいい、8種類が知られている。以下にその図を示す。図にある[3,12,12]のような表記は、一つの頂点の周りの各正多角形の変数をその順に並べて表したものである。





図2  アルキメデス・タイルの種類

 今回のパズルは、最後に挙げた[3,3,4,3,4]を使ったものである。Coffinいわく、収めるケースのフレームの製作が難しかったためしばらく実験段階にとどまっていたが、レーザー加工機で加工ができるようになったので製品になったとのこと。今回は7ピースだが、いくらでも増やせるので、たくさんのバリエーションを作ることができるとのこと。今回、筆者は15mm角の正方形と一辺が15mmの正三角形を組み合わせたピースを製作した。
 ピースは複雑な多角形となるため、プリントアウトした図を板にのりで貼り付け、まずおおまかに切りとり、その後、細かく大きさを調整するとよい。筆者は、東急ハンズで販売されている「木のはがき」シリーズのうち、「サクラ」「パドック」「ゼブラウッド」「アガチス」を使用した。このハガキシリーズは厚さ5mmの板厚である。
図3 ピース

図4 木にピースの図を貼る

図5  整形したピース

 ピースの整形は、最終的にはピースどおしを様々に組み合わせていきながら整形するしかない。貼った紙の外側の線が、かすかに残るくらいまで加工した方がよい(それでも思うようには収まらないが)。整形が終わったら、紙をはがす。まず紙をはがせるだけはがす。その後、筆に水をつけて紙に塗りつける。しばらく放置すると紙がはがれる。紙とのりを布でよく拭き取る。以前、水に木全体をつける方法を紹介したが、こちらの方が水に触れる箇所が少ないため、木がそりにくい。

 ピースを収めるケースの寸法を図6に示す。板厚はピースの厚みよりも少ない3mmである。ピースを組み合わせた図面を元にフレームを作っても収まらない。それよりも自作したピースを組み合わせた状態で、外側の枠線を実物にあわせて鉛筆でひいて、それを型紙として加工するとよい。筆者は、そのようにして作成した型紙を切り抜き、板に貼り付けた。板は3mm厚の合板を使用した。最初に内側の枠線にしたがって糸のこでだいたいの形をくりぬき、その後ヤスリで整形した。あるフレームの位置でピースがすべて収まっても、90°フレームをずらしたら収まらないかもしれない。90°ずつフレームを回転させて、どの場合もピースが収まるように点検した。

図6 ピースを収めるフレームの図

図7 切り抜いた型紙を板に貼り付けた

 フレームができたら、底板を貼る。筆者は2mm厚のベニヤ材を使用した。ピースの収まるところだけ、白い塗料で事前に塗っておいた。底板とフレームを重ね、内側のギザギザを鉛筆でなぞり、底板に写す。この線よりも少し外側にはみ出るように、塗料を塗った。乾いたら、フレームと底板をボンドで接着した。

図8 底板に塗料を塗る


【参考】
"AP-ART A Compendium of Geometric Puzzles"https://www.puzzlemuseum.com/puzzles/coffin-ap-art/ap-art-2018.pdf
「アルキメデスのタイル貼りの定義について」中川宏 http://woodenpolyhedra.web.fc2.com/201604.pdf

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