Frantix Puzzle    2024.3.12

 S.T.Coffinの"PUZZLE CRAFT"という本に出ていたパズルで、バーパズルの変形版で、ピンと穴を持つ。東急ハンズで20×20×5の大きさの木材ピースが100個入ったものが売られていたので、これを使って作ることにした。ピース2つを貼り合わせて20×20×10のピースを作る。これを組み合わせて必要なピースを作る。穴開けと接着だけでできるので、安易に考えていたが、けっこう精度を要求されるもので、組み上げるまでにはいろいろ苦労した。

図1  組み上げたフランティックスパズル

 パズルのピースは図2のようなもので、「右手タイプ」と「左手タイプ」がそれぞれ6個必要になる。1つのピースをつくるには、先に述べた基本のピース20×20×5が6個必要になる。つまり全部で72個の基本ピースが必要になる計算である。

 
図2 ピースの形状

図3 基本ピース2個を貼り合わせる

 図3のように基本ピース20×20×5を2個はりあわせたものを36個作る。貼り合わせにあたっては似たような色や木目の木を貼り合わせるようにした。多少のズレはでてくるが、これはヤスリ等で調整すればよい。できたものを3等分し、1つのグループはそのまま、もう一つのグループは5mmの穴をあけ、最後のグループには5.2mmの穴をあけた(図4参照)。5mmの穴をあけたものは直径5mmの丸棒(長さ20mm)を押し込む。5.2mmの穴をあけたものはそのまま使用する。穴あけについては普通の機械加工用のドリルではなく、「ウルトラムサシドリル」(イシハシ精工)というスプール刃に近い形状のドリルを使用した。これはバリがでにくく、きれいに穴をあけることができる。

図4 左:ウルトラムサシドリル、右:スプール刃(いずれもφ5)

図5 穴開けしたブロック

図6 ピンを差し込んだブロック

 これらのブロックをボンドで貼り合わせた。直角を保持した治具を用意すると作業がやりやすい。接着にあたっては右手タイプと左手タイプの接着の仕方を間違えないこと。また、ピースの真ん中のブロックの間に他のピースの真ん中のブロックが入ることになるので、規定のサイズで作ってもうまく入らない場合がある。その場合は両端のブロックの内側を削って調整する必要がある。

図7 直角の治具で貼り合わせをしているところ

図8 貼り合わせたブロック(左側が左手タイプ、右側が右手タイプ)

 あとは組んでいく中できついところはヤスリで削るなどして調整していく。

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 ここから先に解答の1つを示す。できれば見ないでやる方が楽しみが増えるというものだが、組んでいくためには答えを知らないと組めないというジレンマがある。解答は参考にあるサイトによった。図の中のAは左手タイプのピース、Bは右手タイプのピースを指す。また番号は組んでいく順番を示す。

(1)3つのAピースと1つのBピースで枠を組む。へこみの向きに注意すること。枠の穴にAのピースを差し込む。

図9 解答(1)

(2)(1)とは別に、3つのBピースで「コ」形を組む。そこに2つのBタイプのピースをはめ込む。

図10 解答(2)

(3)(2)で作った「コ」形を4のピースにはめ込む。そして6と7のピースの先頭のピンと穴に5のピースのピンと穴をはめ込む。5のピースは4のピースに接している状態を保持する。この状態で11と12のピースを上と下からはめ込む。最後に6~10のピースを左に移動させて完成である。

図11 解答(3)

 このパズルのキーポイントは、最初に(1)で作った枠とその後に作ったブロックの集まりを最後にずらすところである。こうしないとピンがじゃまをして入らないのである。このためこのパズルの内部には20×20×20の空間ができていることになる。

 このパズルにはバリエーションがあり、以下のようなピースでも組むことができる。余力のある方は試してみられたい。それぞれのピースは3個ずつ必要で、完成したものは図1と同じ形に組み上がる。

図12 4種のピースを使うバリエーション


【参考】
・"PUZZLE CRAFT", Stewart T. Coffin,1992Edition
・"AP-ART -A Compendium of Geomeric Puzzles-", S.T.Coffin, 2018Edition
・Les Casse-Tete de Chantal http://collection.cassetete.free.fr/l_bois/frantix/frantix.html


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