五條市の近世・近代建築          2025.11.22 update

 奈良県の五條は、御霊神社の御旅所を中心に町並みが形成され、1795年には代官所が設置され、南大和地方の政治経済の中心として発展した。
 今回訪問した五條市新町の町並みは近世から近代の建築物で構成され、吉野川北岸を併走する旧紀州街道沿いに、当時の様子をよく残している。
 明治・大正期に作られた洋風建築は少ない。しかし、しっくいで固められた和建築も、揃うとなかなかの風情である。

 新町通りに沿って町屋が並ぶ。JR五条駅を出ると、広場の向かい側に感光案内所がある。ここで「五條新町」というパンフレットをもらっていくとよい。
 駅からから南に向かって歩き、24号線との交差点を右に歩いて行くと「本陣」交差点に到着するので、この交差点を南に行くと、1分も歩かないうちに左右に古い建物が現れる。右側に道を曲がれば、そこが新町通りである。
 
 建物のタイトルのうしろにある番号と地図上の番号が対応している。



■ナカコ醤油-(1)
 醤油店は1877(明治10)年創業。創業時に建造された建物と思われる。



◎所在地:五條市五條1-7-18

■中家住宅-(2)
 二階の壁面に窓がなく、しっくいで塗り固められている。1703(元禄16)年の大火の翌年1704(宝永元)年に建設されたことで、念入りに防火対策が施された。
 県指定文化財。



◎所在地:五條市五條1-9-25

■栗山家住宅-(3)
 1607(慶長12)年建造。



◎所在地:五條市五條1-2-8

■櫻井写真館(旧五條信用組合)-(4)
 1935(昭和10)年の建造。

 

◎所在地:五條市五條1-2-10

■山本本家-(5)
 1710(宝永7)年創業の造り酒屋。建造も同時期か。

 

醸造所の煉瓦煙突

◎所在地:五條市五條1-2-19

■本町2丁目7の住宅-(6)
    鉄屋橋を越えたところにある住宅。江戸期?



◎所在地:五條市本町7

■ししゅうと暮らしのお店(旧呉服店)-(7)
    1716(享保元)年創業の薬局。主屋は1704(元禄17)年建造。



◎所在地:五條市本町2-6-11

■chocobanashi(旧澤井眼科)-(8)
 いわゆる「看板建築」の建物。建造は1935(昭和10)年頃らしい。

 

◎所在地:五條市本町2-6-1

■柿本家住宅-(9)
 1912(大正元)年建造。

 

◎所在地:五條市新町1-5-16

■五新鉄道高架橋跡-(10)(11)
 五新鉄道は、五條から紀伊半島を縦貫し、和歌山県新宮市までを結ぶ鉄道計画であった。アジア・太平洋戦争で中断した。
 橋脚に以下のような説明文がある。
幻の五新鉄道
 明治末期、五條市から新宮市までを結ぶ「五新鉄道」の建設熱が高まりました。昭和12年(1937)から着工され、吉野川横断の橋脚、生子(オブス)トンネルの貫通まで至りましたが、太平洋戦争が始まり資材不足等の理由で、工事は中断されました。戦後、工事が再開され、昭和35年(1960)に五條-城戸間の路盤工事が完成し、軌道施設等の工事を残すのみとなりましたが、経済社会情勢等の変化によって、五新鉄道の夢は叶うことなく、工事は終了となりました。
 その後、跡地の一部は路線バス専用道路や、大学の研究機関により宇宙船観測所として利用されていました。また、平成9年(1997)にカンヌ映画祭カメラドール賞を受賞した映画「萌の朱雀」では、五新鉄道と西吉野の雄大な事前等が物語の舞台になり、平成20年(2008)に上映された映画「花影」では、ロケ地になりました。
五條市
 

  
(10)より撮影

  (11)より撮影

■神田橋-(12)
 
寿命川に架かる橋。1935(昭和10)年8月竣工というレポートもあるが、詳細は不明。

 


◎所在地:五條市新町1丁目~2丁目

■丹原家住宅-(13)
 江戸期の建造。



◎所在地:五條市新町2-2-5

■Lami Denfance ala maison-(14)
 1859(安政6)年建造。フレンチレストラン。



◎所在地:五條市二見1-9-28

■M家住宅-(15)
 詳細は不明。パンフレットにも記載なし。



◎所在地:五條市新町1-1-6



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