王立天文台グリニッジ
Royal Observatory Greenwich
 

天文台フラムスティード館

 ロンドンの中心部からグリニッジへは小1時間ほどである。バスや列車、地下鉄−DLRで行くルートがある。
 王立天文台は、広大なグリニッジ公園のほぼ中心に位置する。公園は73haあり、1427年に造られた最も古い閉鎖式王立公園である。近くには海洋博物館、王立海軍学校、帆船カティーサーク号などがあり、世界遺産に登録されている。天文台は、小高い丘の上にある。坂を登っていくと、かつて時刻を告げるのに使われたという赤い玉(「時の玉」というそうだ。毎日午後1時に降りてくる。)を屋根に持つ建物が見えてくる。天文台の敷地内には6つの建物がある。「天文センター」「経緯儀の展示室」「28インチ望遠鏡ドーム」「プラネタリウム」「子午線の館」「フラムスティード館」である。前3館は無料だが、後2館は有料である。「プラネタリウム」も有料である。

 王立天文台は、航海技術の改善と航海中の経度計測を主な目的に、1675年、チャールズ二世の命により設立された。1714年、英国議会が経度の謎解明に対し賞金を出すことを決め、約60年後にジョン・ハリスンがこれを獲得した。まずフラムスティード館(Flamsteed House)に入る。フラムスティードは王立天文台の初代館長で、42年間にわたりその職にあった。ちなみに2代目の館長はハレー彗星の発見者であるエドモンド・ハレーである。館の中には8角形の部屋があり、当時の観測機器などが置かれている。ここにはジョン・ハリソン(John Harrison)が製作した航海用精密時計のコレクションが展示されている。この時計はクロノメーターと呼ばれるもので、航海時に経度を測定するために正確な時間が必要であるため開発されたものである。

 建物を出ると「子午線の中庭」に出る。ここは旅行者に大人気である。ほとんどの旅行者が子午線をまたいだ写真を撮っていた。1884年、国際子午線会議でグリニッジを東経0度とし、世界の本初子午線とすることが決まった。子午線が館内を通過する建物には、時間の計測の歴史や各種の時計が展示され、また過去の天文台で使われていた望遠鏡などが当時のまま残されていた。ミュージアムショップもこの建物にある。門扉のところにGMT表示の時計がある。24時間で1周する時計である。

グリニッジ公園の入口門 天文台入口にある24時間表示時計

イルカの日時計 ハーシェルの望遠鏡の一部

 経度0度の子午線

 八角形の間

 ハリソンのクロノメータ(左:H1、右:H2)

 ハリソンのクロノメータ(左:H3、右:H4)




10フィート子午線儀 天文台の望遠鏡


◆開館時間:10:00〜17:00
(入館は16:30)
          
12月24日〜26日は閉館

◆入館料:無料
(ただし、以下は有料。2013.11現在)

  大人
16歳以上 
子ども
5〜15歳
 
割引
(*注)
 
家族
大人2+子ども2まで
 
フラムスティード館
+子午線の中庭 
 £7 £2.5   £5.5  £16
プラネタリウム   £6.5 £4.5  £5.5   £20
上記2つを合算   £11.5 £6  £9.5  £29.5 
(*注)60歳以上、16歳以上の学生、失業者、障害を持つ人、その介助者など

◆所在地:Greenwich Park, London SE10 8QY

◆交通機関:グリニッジ駅下車、徒歩20分
        在来線:ロンドン・キャノンストリート駅から頻発、約12分
        
(ガイドブックにはチャリングクロス駅からとの記述があるものが見られるが、
           この場合はロンドンブリッジ駅で乗り換えが必要.)

◆連絡など:http://www.rmg.co.uk/
        電話:020-8312-6693 E-mail:events@rmg.co.uk


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