伊能忠敬記念館と佐原の街並み
2015.8.16update

 伊能忠敬は、上総国山辺郡小関村(現在の千葉県九十九里町)に生まれ、17歳の時佐原の伊能家の婿養子となる。その後、49歳まで佐原で家業の酒造業等を営み、名主・村方後見を務めていた。1794年、49歳で隠居し、翌年、江戸深川黒江町に移住し天文方高橋至時に入門する。
 伊能忠敬が本格的な日本の測量を行ったのは、1800年、東北・北海道南部でのこと、このとき忠敬55歳である。以後、9回にわたる全国測量を行い、日本地図を作成する。第10次の測量は1816年のこと、忠敬71歳であった。2年後の1818年に死去。墓は浅草の源空寺にある。
 記念館には、佐原時代に関する展示と、全国測量に関する展示、地図の世界の展示がある。特に、全国測量については、測量の道具や調査時の記録等が展示され、当時の測量事情が推測できる。測量器具の展示は意外と少なかった。描かれた全国各地の図は、精密で、美しく、見ていて飽きない。パンフレットによれば、2010(平成22)年に所蔵品2345点が国宝に指定されたそうだ。展示物のほとんどは国宝ということになる。

記念館 象限儀

 小野川という小さな川をへだてた向かい側には、伊能忠敬の旧宅がある。こちらの方は無料で参観ができる。

 
旧宅と内部


佐原の街並み

 江戸時代に、利根川の水運の中継地として栄えた佐原には、江戸〜昭和初期の建物が数多く残り、国の「重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。
 
正上醤油店(店舗1832年築、土蔵明治初年築)

 三菱銀行佐原支店旧本館(1914年築)

中村屋乾物店(1892年築) 正文堂(1880年築)

伊能忠敬記念館

◆開 館:9:00〜16:30
◆休館日:月曜日(祝日は臨時開館)、年末年始
◆入館料:大人500円、小・中学生250円
◆所在地:千葉県香取市佐原イ1722-1
      電話0478-54-1118 FAX0748-54-3649
◆交通:JR成田線「佐原駅」下車、徒歩10分
◆Web:http://www.city.katori.lg.jp/museum/


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