花紋折りをつくろう          2020.4.5
 授業の中で、コンパスや定規の使い方や線を正確に引くなどの練習のために、「花紋折り」の展開図を書かせています。作図の練習になるだけでなく、作図後は切り抜いて折れば美しい立体花紋折りの小箱ができ上がります。
 作図が面倒な人は、最後に展開図をダウンロードできるようにしているので、それをA4のケント紙や画用紙にコピーすれば作ることができます。

図1

■材料
 両面カラー造形紙(製品名「デュエットカラー」、発売元ゴークラ)を使うと図1のように違う色が表れてきれいに仕上がる。
 この用紙を半分にカットして使う。
 入手できなければ、ケント紙や画用紙でもよい。

■作図の方法
(1)両面カラー用紙の場合は、色の薄い方に作図するようにするとよい。

(2)用紙の中央に横線を引き、この線の垂直二等分線を引く。
 (a)横線の中央付近に印をつける。中央印からコンパスで2点をとる。
図2

 (b)2点からコンパスで横線の上下に2つの交点をつくり、交点をつなぐ縦線を引く。
図3

(3)半径90mmの円を描く。円と軸の交点からコンパスで交点をつくり軸の2等分線を引いて、円を8等分する。
図4

(4)半径52mm、半径28mmの円を描く。軸との交点を頂点にした八角形を描く。
図5

(5)図6のように、(a)線分DEに対し、垂直で点Aを通る線を引く。(b)線分oFに平行な線分BCを引く。(c)他の角についても同様に作図する。
 詳しい作図法は図7を参照してください。
図6

 (a)線分DEに定規をあて、もう一つの定規をスライドさせ、     (b)線分EFに定規をあて、もう一つの定規をスライドさせて、
  点Aを通る線を引く。                            点Bを通る線を引く。
図7

■製作の方法
図8

(1)一番小さい八角形の中の線分を消す。(ここは折り目をつけないため)

(2)一番大きい八角形にそって切り抜く。

(3)正確に折るために、各線分に定規を使って折り目をつける。(書けなくなったボールペンがベスト。カッターの刃の裏とか、千枚通しなども可) あまり強くやると紙が切れてしまうので注意。
この作業をきちんとしないとうまく折ることができなくなる。
(4)実線は谷折り、破線は山折りになるように少しずつ、折り目をつける。いっぺんに折ることはできない。少しずつ容器を作るようなつもりで折り目を深くしていく。最後には折り込みが重なり合い、スッと図1のような形になる。


■型紙のダウンロード → (ここ)をクリック

【参考】
 「花紋折り」は、三重県出身の折り紙師である内山光弘(1878〜1967年)が考案した創作折り紙です。「花紋折り」は、数学的な法則に基づいて考案されており、折る角度等を変えることで、無限のバリエーションが得られます。詳しくは、『花紋折り 内山光弘の世界』柳宗理監修、芸艸堂書房を参照してください(古書でしか入手できません)。

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