update:2021/08/16

マンチェスターの建造物

 マンチェスターの建造物について紹介する。目に入ったほんの一部である。

マンチェスターの建造物の詳細を知りたい方は、Wkipedia(英語版)の"Listed Buildings in Manchester **"(**は郵便のコード。例えばM1など。)が役に立つ。郵便番号のエリア別になっており、写真もあるので使いやすい。但し、建築材料や構造中心の記述で,歴史面は弱い。内容は"Histric England"からの引用。

参考にHistoric EnglandのIDをつけておいた。

このページで使用した写真は、2013年8月に撮影したものである。

■Manchester School of Art




この建物は1881年に竣工したもので、設計はG.T.Redmineである。
マンチェスター・スクール・オブ・アートは、1838年にマンチェスター・スクール・オブ・デザインとして設立された。前年に設立されたロイヤル・カレッジ・オブ・アートに次いで、イギリスで2番目に古い美術学校である。現在はマンチェスター・メトロポリタン大学の一部となっている。

Adress:
12 Higher Chatham St. , Manchester, M15 6BR

Histric England ID=1293192(Grade II)

■Institute of Science and Technology




サックビルストリートビルと呼ばれるこの建物は、科学技術大学の建物で、マンチェスター大学の一部となっている。
元々はManchester School of Scienceの建物として1902年にオープンした。

Address:
Sackville Street Building, Manchester M1 3BU

Histric England ID=1247609(Grade II)

■Manchester College Shena Simon Campus






現在、Manchester College Shena Simon Campusとして使われているこの建物は、元はShena Simon Sixth Form Collegeの建物であった。
建物は、Potts Son と Henningsによって設計され、1901年にCentral Higher Grade Schoolとして開校した。1920年にCentral High Schoolとなり、その後女子校となる。Shena Simon Sixth Form Collegeとなったのは1982年のことである。
建物は、第一次大戦中には陸軍省の2nd Western General Hospitalとして使われ、戦病者の受け入れを行った。

Address:
42 Chorlton St., Manchester M1 3HW

Historic England ID=1270607(Grade II)

■Ormond Building




この建物は、現在はManchester Metropolitan UniversityのResearch and Knowledge Exchangeとして使われている。
元々は市役所であった。1881年の創建である。

Adress:
Lower Ormond St, Manchester M15 6BX

Historic England ID=1219718(Grade II)

■Chorlton New Mill




Chorlton New Millは、元々は大きな綿紡績工場であった。工場は1814年にBirley一族が建設したもので、地下2階,地上6階の8階建て建造物である。この工場はGreater Manchester地区に残る最も古い耐火工場である。
当時は、100馬力のBoulton and Watt社製造のビームエンジンが据え付けられ、地下で作られたガスが照明を担った。煙突は1853年の建造である。
1860年にこの工場は、Macintoshに引き継がれ、ゴム製生地の工場として使われた。その後、宿泊施設に改装された。

Address:
3 Cambridge St, Manchester M1 5BZ

Historic England ID=1197774(Grade II)

■旧Macintosh Works




Charles Macintoshは、布地にゴムを貼った防水布の特許で知られる。この工場は1838年に建てられたものである。第1次大戦後に、工場はDunlopにより引き継がれた。

Address:
4A Cambridge St, Manchester M1 5BZ

Historic England ID=1218746(Grade II)

■Castlefield Information Centre




1882年竣工。元は図書館。現在は多目的に使用されている。

Address:
1-3 Campfield Avenue Arcade, Manchester M3 4FH

Historic England ID=1200853(Grade II)

■Great Western Warehouse,Power Hall






現在、科学工業博物館の建物に使われているこの建物は、Liverpool-Mnchester間に鉄道が敷設されたときに使われていたもので、1830年の建造である。上の写真と下の写真の左側の建物がWarehouse(倉庫)である。
下の写真の右側は現在科学工業博物館のPower Hall(蒸気機関等のエンジンの展示)に使われているが、元々は鉄道の貨物を転送する倉庫として使われていたものである。

下の写真の中央の柱は、"Shipping Shed"といい、鉄道へ貨物を積み換える際に使われたクレーンの柱で、1855年建造のものである。

Address:
Liverpool Rd, Manchester M3 4FP

Historic England ID=1283016/1291458(Grade II)

■1830 Warehouse




1830 Warehouse(倉庫)は、Riverpool Road駅の複合施設として建設された。この倉庫は1830年4月からわずか5ヶ月間で建てられたという。現在は、科学工業博物館のエレクトロニクスホールとして使用されている。

Address:
Liverpool Rd, Manchester M3 4FP

Historic England ID=1457402(Grade II)

■Air and Space Hall(Museum of Science and Industry)




1876年竣工。元はLower Campfield Marketだった。現在は科学工業博物館の航空・宇宙ホールとして使用されている。近くには同型のHigher Campfield Marketの建物がある。

Address:
Liverpool Rd, Manchester M3 4FP

Historic England ID=1200807(Grade II)

■Manchester Cathedral




マンチェスター大聖堂、正式名は"Cathedral and Collegiate Church of St Mary, St Denys and St George"である。最初の建造は1421年、のち15世紀末にJames StanleyⅡ世により回廊や聖歌隊席が増設された。

Address:
Victoria Street,Manchester M3 1SX

Historic England ID=1218041(Grade I)

■St.Chad's Catholic Church








この教会は、1846年から1847年にかけて、Cheetham Hill Roadの東側に建設された。

Address:
Cheetham Hill Road, Manchester, M4 4EX

Historic England ID=1208542(Grade II)

■元 Free Libraly




Free Libralyとは購読料を払わずに使用できる無料図書館のことで、マンチェスターで初めてこの運動が起こり、1852年に最初の図書館が開設された。当時使用されたキャンプフィールドの近くの科学ホールがそれにあてられた。この建物はRobert Owenが建設した。
写真のものはそうしたFree Libralyの建物の1つで、1876年に建設されたとある。

Address:
124 Cheetham Hill Rd, Cheetham Hill, Manchester M8 8PZ

Historic England ID=1293124(Grade II)

■元Cheetham Town Hall & Annexe






この建物は元町役場であった。1853~55年頃に建造された。のちにサフランレストランとなり、現在は"BUKHARA"というアジア料理のレストランになっている。
右隣にある別館(写真下)は、1862年の建造である。

Address:
107 Cheetham Hill Rd, Cheetham Hill, Manchester M8 8PY

Historic Englanf ID=1208440/1283065(Grade II)

■元Synagogue




1840年頃の建造。初めはメソジスト礼拝堂として建てられたが、のちにユダヤ教礼拝堂(Synagogue)となる。現在は小売店。

Address:
19 Cheetham Hill Rd, Manchester M4 4FY

Historic England ID=1208420(Grade II)

■Perkers Hotel




この建物は、元はCooperative Insurance Societyの事務所として使われていたが、その後Perkers Hotelとなった。2009年に個人の医療センターとなっている。
建物は、1906年にBradshaw and Gassにより建造された。

Address:
109 Corporation St, Manchester M4 4DX

Historic England ID=1208963(Grade II)

■Manchester Ice Palace




スケートリンクIce Palaceが開設されたのは1910年10月。この年、最初のヨーロッパ・アイスホッケー選手権で英国が優勝したことから、スケート熱が広がり、マンチェスターに英国最大の屋内リンクが建設された。現在はファッションビルとなっている。

Address:
Derby Street, Cheetham, Manchester

■HM Prison






マンチェスターのHM刑務所とは、男性凶悪犯用の脱走困難な刑務所で、HMは"Her Majesty"(女王陛下)の意味。
この建物は、Alfred Waterhouseにより設計され、1868年に開所した。望楼のように見えるのは排気用の塔である。

Adress:
1 Southall St, Cheetham Hill, Manchester M60 9AH

Historic England ID=1254670/1254672(Grade II)

■Manchester Crown Court (Minshull St)






市警察裁判所は、ミンシュル・ストリート・クラウン・コートと呼ばれる。建物は建築家トーマス・ワージントンによって設計され、1867~73年に建造された。

Adress:
Minshull St, Manchester M1 3FS

■Hotel ibis Styles Manchester Portland




現在はIbis Hotelとなっているが、元々はWatts Warehouseであった。warehouseとあるが倉庫ではない。卸売店と訳すのがよいだろう。
Watts Warehouseは、1856年にS & J Wattsにより反物卸売業の卸売店としてオープンした。マンチェスターの繊維産業の斜陽とともにWatts Warehouseも使われなくなり荒廃していたため、1972年に取り壊しに危機に瀕した。しかし、取り壊しはまぬがれ、1980年代に建物は元のインテリアの多くを残したままホテルへと引き継がれ、1982年5月、Britannia Hotelがオープンした。現在は、Ibis Hotelの傘下にある。

Address:
3-5 Portland St, Manchester M1 6DP

Historic England ID=1246951(Grade II)

■Manchester Piccadilly Station




1842年にStore Street駅として開業した。1847年にManchester London Road駅と改称し、1960年に現在の駅名となる。1860年代と1880年代にアーチ型の屋根が架けられた。錬鉄製のアーチを鋳鉄の柱で支えている。ホームはNational Railのものが14、メトロリンクのものが2ある。

Address:
London Rd, Manchester M1 2PB

Historic England ID=1283014(Grade II)

■Manchester Victoria Station






予約センター


第1次世界大戦のメモリアル銅レリーフ



マンチェスターのビクトリア駅は、1844年に開業した。当初は平屋建てであったが1860年代に2階部分が増築された。

Address:
Manchester M3 1WY

Historic England ID=1254725(Grade II)

■Rochdale Canal




ここはロッチデール運河がミンシュル・ストリートと交わる地点の写真である。運河の水門(NO.86)が見える。水門や運河の岸壁は1804年頃の築造。
ロッチデール運河は、1804年に建造された全長32マイル、野山を越えて、Sowerby Bridgeまで続く運河である。当時は、石炭、農産物、繊維製品がこの運河で運ばれた。

Historic England ID=1247481(Grade II)