Meccano風ネジどめおもちゃ    2024.1.18

 私が子どもの頃、金属の板どうしをネジでとめて形を作るおもちゃがあった。後年、これはイギリスの「メカノ(Meccano)」というものだったということを知る。このおもちゃは後に私が物作りを趣味とすることに大いに影響を与えたように思う。生まれた孫も私と同様に物作りが好きな子に育って欲しいという「希望」もあって、孫のためにアクリル板を使った似たようなおもちゃを6年ほど前に作り、プレゼントした。孫には好評だったようで、その後生まれた2人目の孫に「私だけのが欲しい」とせがまれ、2つ目のセットを作ることになった。以前の製作時にはウェブページに掲載することもなく渡してしまったので、今回、製作の詳細をここに記することにした。

図1 アクリル版のパーツ

 このおもちゃは何かの形を作るというよりも、ドライバやレンチを使ってネジやナットを使う練習をするものである。いわば仕事のまねごとである。使用しているところを観察していると、延々と飽きることなく基板にネジをドライバでとめたり、板どうしを長くつなげたりしている。大人と同じ道具を使って、大人のまねをするのは子どもの好きな遊びの1つである。だから用意したパーツを組み合わせて何か形を作るのではなく、そういう動作をすることを狙いとしている。アクリル版は長方形を基本とし、一部、三角形や円形なども用意した。図1では種類のみを示してあり、それぞれの個数は図面に記入してある。パーツは多ければ多いほどおもしろいだろうが、作る方としては、それほどたくさん作れるわけではないので、その兼ね合いでそのような数となった。

 ネジには大きめのM5の「なべ小ねじ」を使用した。ネジとめ穴の間隔は20mm。ネジとめ用の板には3mmのアクリル板を使用した。以前に製作したときには厚さ2mmのアクリル板を使用したが、今回、カラフルなアクリル板を入手しようとしたところ、蛍光色のアクリル板が3mmのものしか在庫がなかったため、3mmで統一することにした。

 3mmの板どうしをつなげるネジはM5×12を使用し、ナットでとめられるようにした。タップでネジ穴をたくさんあけた基板を用意し、この基板と板をつなぐネジはM5×8を使用した。基板の厚さが5mmなので、8mm長のネジならば突き抜けることがない。

 ドライバは柄の短いものを用意した。また、ナットを締めるために8mmのミニレンチを用意した。材料と道具を100円ショップで売っているプラケースに入れるようにした。

図2 ドライバ・レンチ・ネジとナット

アクリル板加工図面を以下に示す。
図3 基板(タップ穴付)

図4 基板(タップ穴付)

図5 直方体(タップ穴付)

 
タップ穴をあけた基板は厚さ5mmとした。3mm厚ではネジ山が少なすぎると思われたので、この厚さとした。下穴は4.2mmで、M5のタップをたてた。
 直方体は、アクリルの棒がたまたまあったので、作ってみた。あまり応用性はない。

図6 正方形

図7 長方形


図8 棒(3種)

図9 三角形

図10 円

図11 L型アングル


 アクリルの穴は手持ちドリルの関係でφ5.2としたが、φ5.5の方がよいだろう。

 図面では角はそのままで描いているが、子どもが使用するものなので、加工の最後には角を丸めておきたい。すべての角は面取りをしておこう。穴も同様である。


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