国立中央科学館(National Science Museum of Korea) update:2018/03/21 |
建物外観 国立中央科学館は、大田広域市の科学エクスポ公園の一角にある。大田駅からバスで約40分の距離にある。開設は1990年10月である。さて、韓国の科学博物館の開設は1927年までさかのぼる。大田市に中央科学館ができるまではソウルに置かれていた。中央科学館は、サイエンスホール(Science Hall) 、自然史館(Natural History Hall)、クムアッティ体験館(Science Technology Hall) の3つから成る本館と、創意ナレ館(Science Alive Discovery Center)、天文館(Planetarium) 、生物探究館(Biosphere)、屋外展示場などから成る。 ゲートを通るとトンネルのような屋根が見えてくる。この左側にサイエンスホールと自然史館があり、右側にクムアッティ体験館がある。サイエンスホールは講演会等のための講堂で、当日はロビーでピョンチャンオリンピックの映像やミニ・カーリング体験などをしていた。 自然史館は、5つのゾーンに分かれ、入口ホールの恐竜骨格が目を引く。(1)韓半島の誕生、(2)赤道に散らばっていた韓半島、(3)3つの大陸の衝突で造られた韓半島、(4)虎の形の韓半島が完成、(5)韓半島の生物の多様性というテーマで構成される(韓国では自国の半島を韓半島と呼称しているので、ここではそれに倣った)。入口を入るとまず目につくのは恐竜の骨格である。展示は、地質学的な半島の誕生から化石に見る古生物や、現代の生物多様性までを追っているが、展示物はコンパクトで、中央博物館にしてはスペースが少ないように感じた。 クムアッティ体験館は、地下、1階、2階の3層からなり、地下にはスポーツ体験のための施設がある。サイクリング、短距離走、パラグライダー体験などがある。また、人体の映像体験や人体探究エリアなどがある。スポーツ体験には時間指定がある。1階には、基礎科学、ロボットワールド、尖端工業技術のコーナーがある。2階には現代の科学技術として自動車やコンピュータの展示がある。韓国の古代技術のコーナーでは、暦法や天文、時刻などに関する展示や建築・土木分野の技術、兵器の技術などの展示があった。キムチの製造法の展示があるのはさすが韓国の博物館である。 創意ナレ館は、ドローン、電気、レーザーのショウやVR(バーチャルリアリティー)体験などが行われる。ここは別料金がかかり、大人2,000ウォンが必要になる。今回は時間の関係で入館しなかった。 展示物は、体験型の展示と半々くらいの割合である。展示物には韓国語、英語の説明がある。パンフレットも韓国語、英語がある。 |
自然史館入口 入口横にあった投石機 恐竜骨格 化石 生物の多様性 クムアッティ体験館入口 短距離走のレーン パラグライダー体験 円内を走る自転車 ロボットワールド 工業用ロボット ロボットによるボール並べ替え実演(けっこう速かった) 韓国に最初に導入されたスーパーコンピュータCRAY-2S 初期のコンピュータIBM-1401 水の汲み上げ器 鍛造と鋳造の様子 天文図石碑 雨量計(1811年) 水時計[「自撃漏」(1536年) 亀船(15世紀)の復元模型 楽器「編鐘」 |
■開館時間: 09:30~17:50 ■休館日: 月曜日(祝日のときは翌日)、1月1日、秋夕 ■入館料: 無料(ただし、創意ナレ館、プラネタリウム、磁気浮上列車は料金が必要になる) ■交通: KORAIL(韓国国鉄)「大田」駅下車、駅前の大通を右に行くとバス停がある。バス104、121、301、318、604、606、911、918で「国立中央科学館」下車すぐ ■住所: 韓国大田広域市儒城区大徳大路481 電話:+82ー42-601-7894 ■Web: http://www.science.go.kr/ (韓国語、英語) |