Pentagonal Star Puzzle    2024.3.31

 S.T.Coffinの"AP-ART -A Compendium of Geometric Puzzles-"という本に出ていたパズルで、2次元のタイルパズルである。星の形をしているのが気に入ったので、数種類の木材を使用して製作した。

図1 箱におさめたパズルピース

 このパズルのピースは、図2に示すように、36°の角度を持つ直角三角形を1つのユニットとして、それを複数個組み合わせて構成されている。形が複雑なので、このまま1枚板から切り出すのは難しいし、木目がつながっているとヒントを与えているようなものなので、めんどうでも別々に作るのが良い。いくつかの種類の木材を選んで、図2をコピーし、赤線に沿って紙を切る。これを木材にノリで貼り付ける。ノリはスティックノリを使用した。少し余白を残すようにノコギリや糸ノコで切り、最後は貼り付けた紙の通りにヤスリなどで仕上げる。製作する上では特に問題はない。パズルの組み合わせ上、赤線が消える程度まで削り出すと、うまくはめ合わせることができた。ピースができあがったら型紙をはがす。水に数分つけておけば紙がはがれる。ノリをよくこすってとる。そのまま乾燥させると板が反る恐れがあるので、板などの間にはさんで、圧力をかけておく。水につけるとヤスリで加工した面が毛羽立つので、再度ヤスリをかけておく。

 私の使用した木材は、「パドック」(図の赤っぽい木)、「ゼブラウッド」(しま模様が入っている木)、「サクラ」(白い木)、「ケヤキ」の4種類である。いずれも東急ハンズの木のハガキから選んで購入した。「サクラ」が一番安く(258円)、ゼブラウッドが一番高かった(538円)。これらはすべて5mm厚で加工されているので,使いやすい。

図2 ピースの形状

図3 各ピースを切り出した状態

 これをおさめるケースを製作した。やはり五角形が星の形に合うと思われたので、五角形にした。ピースがおさまるガイドの部分を図4に、底板を図5に示す。
ガイド部分は、5mm厚のピースをつまみやすいように3mm厚のアガチス材を使用した。底板は1.5mm厚のベニヤ合板を使おうと思ったが、手持ちのベニヤの大
きさが不足したため、5mm厚の合板にした。ベニヤの方が加工が楽である。

図4 ガイドの寸法


図5 底板の寸法

 図6 ガイドの加工


 ガイドは、まず底辺が129、高さが21の二等辺三角形を作り、ここから2辺を指定の寸法まで切り取るのがよい。54°で切り取るのは難しい。組み合わたときにすき間ができてしまったので、余り木を加工してすき間におさめた。

図7 ピースをおさめる五角形の箱

 さて、パズルの解答は図2を参照されたい。このパズルはインテリアとしてもなかなかのものだと思われる。

【参考】
"AP-ART -A Compendium of Geomeric Puzzles-", S.T.Coffin, 2018Edition
 ここからPDF版が入手できる。

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