三居沢発電所・三居沢電気百年館 |
三居沢((さんきょざわ)発電所は、日本初の水力発電所である。1888(明治21)年、宮城紡績会社の工場内の水力を利用して、出力5kWの直流発電機で、工場内の電灯をともした。その後、1894(明治27)年に、三居沢の水力発電を利用して、仙台電灯株式会社が電灯事業を開始、1900(明治33)年には出力600kWno発電機が設置された。
現在の三居沢発電所は、1910(明治43)年に運転を開始する。発電機は、横軸回転界磁型三相交流同期発電機で、回転数429rpm、最大発電出力は1000kW。水車は、横軸二輪単流前口フランシス水車である。
三居沢発電所に隣接して、三居沢電気百年館が、東北の電気誕生100年を記念して建設された。館内には、最初の電気を作った発電機と同型の発電機が展示されているほか、ガラス越しに稼働中の三居沢発電所の水車と発電機を見る事ができる。また、三居沢発電所100年の歩みや、東北の電気事業に貢献した人物の紹介などがある。2Fは、森と水を守ることをテーマにした展示スペースと遊び場となっている。
三居沢発電所 電気百年館
発電所の建物の横にある説明文
三居沢発電所 東北地方最初の発電所。本建屋は1908年(明治41年)に建てられた北造平屋建、下見板貼のほぼ正方形プランの建屋。 寄棟屋根の中央部を一段高く上げた切妻屋根と平の面の前面明り取り窓が特徴。棟札より棟梁伊藤今朝五郎脇棟梁伊藤利三郎が判明している。 文化財保護法の規定により、平成11年8月23日付けをもって文化財登録原簿に登録。 東北電力株式会社 |
水力発電発祥之地の碑 導水管
旧放水路 発電所建屋
最初の発電機(同型)
水車と発電機(当日はメンテナンス中で見られず、パンフレットより転載)