シャープミュージアム

 シャープミュージアムは、西名阪自動車道の天理インターチェンジにほど近いシャープ総合開発センター内にある。
 ミュージアムはシャープのあゆみを展示した歴史館と、最新の技術を展示した技術館から成る。
外観

 【歴史館】

 シャープの創業者早川徳治は、19歳のときにベルトのバックル「徳尾錠」で実用新案を取得し、1912(大正元)年、東京で金属加工業をはじめる。1915(大正4)年、「金属繰り出し鉛筆」(エヴァレディーシャープペンシル)を発明し、早川兄弟商会金属文具製作所で生産を開始、欧米にも輸出するほどにもなった。社名のシャープはここから来ている。しかし、関東大震災で壊滅的打撃を受けたため、大阪に移り、早川金属工業研究所を設立し、ラジオ放送の開始にのって、国産第一号の鉱石ラジオ受信機を製作・販売した。その後、真空管ラジオなどを手がけ、1942(昭和17)年には社名を早川電機工業(株)と変えた。



 
最初のシャープペンシルと製造場模型

シャープ第1号鉱石受信機(1925)

シャープダイン(1931) シャープダイン(1932)

ラジオ内部 社内製造部品

漆塗りラジオ TV型ラジオ

 戦後は、テレビ受像機を試作し、テレビ放送開始に合わせ量産をはじめた。その後、カラーテレビ(1960年)、国産第一号電子レンジ(1962年)、太陽電池(1963年)など総合家電メーカーへの道を歩んだ。1960年代には電卓(卓上式電子計算機)の分野にも進出し、1964(昭和39)年には世界最初のトランジスタ・ダイオードによる電卓「コンペットCS-10A」を開発、1966(昭和41)年には世界初のIC(集積回路)を使った電卓を開発し、業界をリードした。1970年に社名をシャープ(株)と変更する。
シャープ第1号白黒テレビ(1953)

シャープ第1号カラーテレビ(1960)

最初のクーラー 最初の電子レンジ

シャープ第1号電子式電卓(1964) IC電卓(1968)

液晶ポケット電卓(1973)

 パソコンMZ-80シリーズ

電離層観測衛星「うめ」〜4940枚の太陽電池が使われている

【技術館】
 太陽光発電のコーナーでは、単結晶タイプの太陽電池と薄膜タイプの太陽電池の紹介がある。液晶ディスプレイのコーナーでは、TFT型液晶ディスプレイパネルを顕微鏡で観察できる。また、プラズマイオン技術や無反射パネルの技術などが展示されている。所要時間は約1時間。

 帰り際に、シャープペンシルのお土産をいただいた。館内の展示が撮影自由なのは嬉しい。


◆開館時間:09:30〜17:00(入館は16:00まで)

◆休館日:土曜・日曜・祝日及び会社休日

◆入館料:無料

        (事前に申込みが必要。下記の電話へ)

◆所在地:〒632-8567奈良県天理市櫟本町2613-1
       TEL:0743-65-0011, FAX:0743-65-3883

◆交通:近鉄天理線・JR桜井線「天理駅」下車、
     3番乗り場より奈良交通バス65番「シャープ総合開発センター行」に
     乗車、終点下車。(所要時間約15分)〜
本数は少ない

◆Web:http://www.sharp.co.jp/corporate/showroom/tenri/index.html

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