墨染発電所と伏見インクライン跡 Updated on 2008.2.23 |
墨染発電所は、墨染のインクラインのそばに位置し、1912年(明治45年)5月に起工し、1914年(大正3年)5月に完了した発電所です。琵琶湖疏水にかかわる3つの発電所の中では蹴上発電所に次く出力2200kWをもつ。竣工当時は縦軸フランシス水車1台、三相交流発電機1台で、出力1320kWであった。
1954年(昭和29年)8月には出力増強工事が行われ、外観は当時のままですが、近代的な設備になっている。
水車は、縦軸カプラン水車で、回転数225rpm。発電機は、明電舎製の三相誘導発電機で、出力2250kVA、電圧3450Vである。
ここの水車発電機は、当時、世界初の磁気軸受けが使用されていた。
【参考資料】「蹴上発電所の歩み」関西電力作成のパンフレット
墨染発電所へは、京阪電車京阪本線「墨染駅」(すみぞめえき)下車。左へいくと、疏水にぶつかる。疏水に沿って下ると発電所がある。
墨染発電所の外観
発電所へと流れる水 舟溜まり
舟溜まり
発電所の古い門柱か? 発電所の取水口トラップ
伏見墨染のインクラインは、明治27年に着工された鴨川運河の工事の際に建設された。傾斜距離290m。
船運の利用が減少した1943年(昭和18年)8月、インクラインは運行中止となり、1960年(昭和35年)にレールが撤去された。
伏見インクライン跡 管理センター内にある「明治44年」と記述のある石碑
◆所在地:京都市伏見区桃山丹下 ◆交通:近鉄京都線「伏見駅」下車、徒歩7分 |