多度津の給水塔と防波堤 update:2019/05/09 |
【給水塔】 JR多度津駅には「四国鉄道発祥の地」碑がある。1889年、多度津港から金比羅宮への参拝客を輸送するために開設された讃岐鉄道がこれにあたる。丸亀駅~琴平駅開業の後、1897年には高松駅まで延伸した。その後、山陽鉄道に買収され、1906年国有化された。 「四国鉄道発祥の地」碑 蒸気機関車の時代には、燃料の石炭や水を供給する必要があるため、各地に給水塔が存在したが、蒸気機関車の廃止とともに解体され、現在はわずかに残るのみである。多度津駅の給水塔は、コンクリート製タンクと煉瓦造りのもの(1913(大正2)年建造)と、鉄製タンクと鉄骨塔のもの(1951(昭和26)年建造)が並ぶ。これらは2009(平成21)年経産省の近代化産業遺産群に認定された。 駅ホームから見た給水塔 煉瓦造給水塔 入口部分 鉄製給水塔 多度津駅を下車し、左に「食堂」の建物がある。この奥に給水塔がある。道路脇に建造されているので近くまで行くことができる。駅を右に行くと58685蒸気機関車が展示されている。 車窓より撮影した転車台 【多度津港旧外港東防波堤】 多度津港は、江戸時代には北前船の寄港地や、金比羅宮への参詣の入口として繁栄し近代には鉄道と結んで、物資輸送や人員輸送に大きな役割を果たした。この防波堤は1911(明治44)年に竣工したもので、花崗岩の防波堤がよく残っている。 土木学会選奨土木遺産(2006年)、近代化産業遺産群2008年)に指定されている。 防波堤の長さは324mだったが、埋め立てられ164mとなった。防波堤の先端には航路灯が設置されている。 【町内に残る近代建築】 JR四国多度津工場の入口付近に2軒の医院が道路をへだてて向かい合う。 山本医院(1926(大正15)年多度津町大通5-11) 旧楽天堂医院(1912(大正元)年:多度津町大通1-25) |
■交通: 給水塔へは、JR多度津駅下車、左側すぐ 防波堤へは、JR多度津駅下車、徒歩25分 2軒の医院へは、JR多度津駅下車、徒歩10分 |