トコトコ(その3)    2023.7.6

 以前に坂道をトコトコ下るおもちゃを2つ紹介しましたが、実は最初の入り口となる簡単な構造のトコトコおもちゃがどうしてもうまく動いてくれませんでした。あちこちの本やネットを見るとすんなり動いているようで、なぜ自分のだけがうまく動いてくれないのか、ずっと悩んでいました。
あれこれやってみて、ようやくなんとか動くようになりましたので紹介します。参考になったのは『ほんとに動くおもちゃの工作』でした。

図1

 材料は、足の部分は厚さ5mmのアガチス材、中央のセパレータは内径4mmの黄銅パイプ、軸はφ3の竹ひご、足を止める黒いものはギアモーターに付いていたプラスチック製ギア、両端のおもりはM4ナットを2こずつセロテープで固定しています。

図2 足の加工図

1.材料の加工について
 足の部分の加工が一番大変ですが、私はのこぎりとヤスリで仕上げました。アガチス材は加工は容易ですが割れやすく、私は一方の足を加工中に割ってしまい、ボンドで接着しました。加工は大変ですが、割れにくい材料の方がいいかもしれません。

図3 足の加工が終わったところ

2.組み立て

 竹ひごの中央を求め、セパレータと足を入れるところに印をしておきます。模型用のギアはφ3なのでそのままでは竹ひごには入りません。φ3.2のドリルで穴をさらうとちょうどよい固さで竹ひごに入り、足を固定できました。左右のバランスをとれるようにしておきます。

 重りは、参考にした本には粘土とありましたが、あいにくないので、代わりになるものとして、M4のナットを使いました。1つ、2つ、3つと試していき、2つが良い結果をもたらしたので、これをセロテープで軸に固定しました。このへんはやってみないと一番良いところはわからないでしょう。

3.動かす
 坂道は、350mm長の板を使いました。端が30mm高のあたりがちょうど良いようです(約5度)。この傾斜もいろいろと試して一番スムーズに動く角度を調べる必要があります。片方軸を下にちょっと押してやると、振動がはじまり、坂を下っていきます。

【参考】
新コロナシリーズ(42)『ほんとに動くおもちゃの工作』加藤孜著、コロナ社、1999.6

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