トロイダルコアに線をたくさん巻くときの工夫 2022.5.10 |
トロイダルコアに線を巻く場合、10回ほどなら苦労はしないが、数十回あるいは百回となると、いささか気が滅入る。今回、VLF(超長波)の受信をしようと同調コイルをトロイダルコアで作ってみた。FT-82-77に100回巻くとLは約10mHとなる。ということで、φ=0.2mmのエナメル線を巻くことになった。最初のうちは、コアの穴にエナメル線の先端を通していたが、よくからまることがあり、効率が極めて悪い。やっているうちに偶然、以下のような方法を思いついた。きわめて効率よく巻くことができるようになった。線がからまることもあまりなかった。ご存じの方も多いかと思われるが、知らない方のために,書き記しておくことにした。 (1)必要な線の長さを求める コアに線を一巻きしたときの長さを求め、その長さ×巻数 でおおよその必要な長さを求める。線は切ってはいけない。その長さのところまでコアに線を通す。 図1 エナメル線の束をそのまま残しておくのは、巻いていて線が足りなくなったとき、束の方を必要なだけほどき、カットして反対側から巻くためである。 (2)指で線を押し込む 1回目の線が通ったら、コアに沿って巻き、巻いた少し先の部分を指でコアの穴にそっと押し込む。指の力だけでうまく線が反対側に出てこないときは、線を手で動かして反対側に出るようにする。 図2 (3)指でつまんで引き出す 反対側から出てきた輪の部分をつかんで、引き出す。引き出す際は、からまっていないことを確認しながら出す。 図3 このやり方の方が、穴に線の先端部分を入れていく方法より数倍早い。私はこの方法で、100回巻いたが、約30分で終わった。 図4 |
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