金ヶ崎隧道 |
敦賀駅から国道8号線に沿って、気比神宮を通り、金ヶ崎城をめざして歩く。金前寺を左に行くと金ヶ崎城だが、右の道を行く。舗装されているが山道のように樹木や草が生い茂る道だ。しばらく行くと金ヶ崎隧道が見えてくる。
金ヶ崎隧道は、旧国道8号線の隧道として、1886(明治19)年に竣工した。幅4.5m、長さ291mと当時最長の長さを誇った。現在は、横を金ヶ崎トン園ルが通り、この隧道は閉鎖されている。
隧道の扁額
【付近の建造物紹介】
■敦賀港駅ランプ小屋
金前寺の前に、敦賀港駅ランプ小屋があり、つぎのような説明文がある。
敦賀港駅ランプ小屋 完成/1882年(明治15年頃) 建設/鉄道省 煉瓦造平屋建 敦賀市金ヶ崎1-19 間口7.1m 奥行4.1m 敦賀港駅は1882年(明治15年)金ヶ崎駅として出発した。敦賀は日本海側で一番早く鉄道が通った町であり、港の荷物を直接取り扱うのが金ヶ崎駅だった。その後、1912年(明治45年)新橋〜金ヶ崎間に欧亜国際連絡列車が週3往復走るようになり、国際港敦賀は多くの人と荷物で賑わった。当時の建物がほとんどなくなってしまったなかで残ったのが煉瓦造りの「ランプ小屋」だ。列車を走らせる際には、後方にその存在を知らせる光が必要だが、電気器具等が未発達な当時光源として使われたのが灯油を燃やすカンテラだった。そして、引火性の強いこの油類を保管するための危険物倉庫として建てられたのが赤煉瓦倉庫だった。「ランプ小屋」と呼ばれて長く親しまれてきた。このランプ小屋に積まれている煉瓦をよく見ると多くの煉瓦に、「平」とか「一」、「八」といろいろ刻印が刻まれている。これは煉瓦を作った職人の名前の一部だそうです。 敦賀観光協会 |
■赤煉瓦倉庫
金ヶ崎隧道からの道を下りてくると、目の前に赤煉瓦の倉庫が見える。掲示板には次のような記述がある。
敦賀港は、明治32年(1899)に外国貿易港に指定された。この倉庫は紐育(ニューヨーク)スタンダード石油会社が明治38年に石油の輸入を開始したときに石油貯蔵庫として建設された。2棟のイギリス積みの煉瓦造平屋建の倉庫は、外国人技師の設計と伝えられている。 この倉庫は、第二次世界大戦中は群の被服庫として、その後は海産物の貯蔵庫として使用されてきたが、平成15年に敦賀市に寄贈された。 内部には、柱型を出さずに、桁行方向の内壁には1から65までの石油缶整理用の数字が残されている。 県内では最大の煉瓦造の建物は、敦賀港の反映の時代を今に伝える遺構の一つで市民からは「赤レンガ倉庫」として親しまれている。 敦賀市・(社)敦賀観光協会 |
■旧国鉄敦賀港駅舎
赤レンガ倉庫を過ぎたあたりの港側に、白い洋館風の建物がある。これが再現された旧国鉄敦賀港駅舎である。建物の2階が資料館になっている。
掲示板には次のように書かれている。
旧国鉄 敦賀港駅 駅舎 二十一世紀への大いなる飛躍を夢に、今敦賀港に新しい夜明けが訪れようとしています。 敦賀商工会議所は、敦賀港開港100周年の記念すべき年に、かつて明治後半から昭和初期に大陸交易の橋渡として運行されていた『欧亜国際列車』を象徴する敦賀港の歴史的建造物の一つ『旧国鉄 敦賀港駅 駅舎』(大正2年建造)を再現しました。 戦災等で駅舎の資料が残っておらず、当時のイメージに近いものとして再現しました。尚、本事業の一部には、平成9年に起きた、ロシア船籍タンカーによる重油流出事故災害の義援金を活用させていただきました。 1999年7月吉日 敦賀商工会議所 会頭 北村柳之助 |
【金ヶ崎隧道】・【敦賀港ランプ小屋】・【赤煉瓦倉庫】 ◆所在地:福井県敦賀市金ヶ崎 ◆交通:JR「敦賀駅」下車、徒歩30分 【旧国鉄敦賀港駅舎】 ◆所在地:福井県敦賀市金ヶ崎1-19 ◆開館時間:9:00〜17:00
◆入館料:無料 ◆連絡:TEL0770−21ー0056 ◆敦賀観光協会Web Site: http://www.turuga.org/ |