梅木発電所水路橋                   日本の産業遺産
《HOME》                                         Update: 2016/08/11


 修善寺から伊東方面に向かうバスに乗り、「関野」というバス停で下車すると、徒歩10分ほどで梅木発電所の水路橋に到着する。私が訪問した時は、木造の発電所建屋は撤去され、工事中であった。
 1911(明治44)年に建設された梅木発電所の建屋は、1930(昭和5)年の伊豆大地震で倒壊したが、この水路橋は無事で、現在まで残る。6連の水路橋の長さは45.5m、スパンは7.27m、高さ7.27mであるという。[土木学会『日本の近代土木遺産』より]
 水路橋横に立てられている説明板には以下のように書かれている。
梅木発電所の水路橋(俗称眼鏡橋)
 明治44年(1911)9月30日、この地方の電力供給拠点として梅木水力発電所が設立された。当時の最新技術を導入した画期的な建造物で、本館建物と水路橋はすべてレンガで造られている。特にこの水路橋はアーチ形にレンガを積み上げたもので、俗称「眼鏡橋」と呼ばれる。そのモダンな形は一躍有名になり連日大勢の見物人が訪れ、茶店が出る程賑わったという。
 昭和5年(1930)の伊豆震災で、本館建物は崩壊し、その他の施設も大被害を受けたが、この眼鏡橋だけは無事に残ることができた。翌年9月、発電機能は復旧し再開されたが、本館建物は木造に変わり、あの華麗なおもかげを再び見ることはできなくなった。しかし、眼鏡橋は現在もむかしのままの姿でその使命を果たしながら、多くの人びとに親しまれている。
伊豆市教育委員会

 

 
アーチの下は物置になっていた

 
水路部分                                   クレーンのあたりに木造の発電所建屋があった

◆梅木発電所水路橋
 ・住所:静岡県伊豆市梅木
 ・交通:伊豆箱根鉄道「修善寺駅」より
     東海バスまたは伊豆箱根バスで「関野」下車、徒歩約10分


 

《HOME》                                          copyright(C)2016 K.Ogino