稚内港北防波堤ドーム
Updated on 2014.9.2


 稚内駅を降りると右手に背の高い建物がある。稚内全日空ホテルである。このホテルの北側に稚内港北防波堤ドームはある。全長427m、高さ13.6m、70本の円柱を持つ半アーチ型ドームは壮観である。
 日露戦争に勝利したことで南樺太を自国の領土とした日本は、樺太航路開設をめざし稚内港の建設工事を進めた。1923年に樺太の大泊(現コルサコフ)を結ぶ航路が完成した。港には稚泊航路記念碑が建つ。
 ドームの西端に「由来」を書いた石造りの説明板がある。以下にそれを示す。現在のドームは2代目である。建設当時は、激しい波や風から岸壁を守ると共に、ドーム前にあった稚内桟橋駅と樺太航路の乗客船の通路も兼ねていた。設計者は、稚内築港事務所の技師土谷実である。

稚内港北防波堤ドームの由来
この防波堤は、戦前、稚内〜樺太との定期船発着所として築設されたもので、アーチ型構造物として立案され、昭和6年に着港し、昭和11年に完成したものであるが、激浪のため老朽が進み、昭和53年より改良施行し、完成は昭和55年である。この構造物の名称は、古代ローマの柱廊を思わせる独特の外観から通称「ドーム」と呼ばれ世界で唯一のものである。 

 全日空ホテルより港をのぞむ

 

稚泊航路記念碑 日本最北端の線路の碑

■所在地:北海道稚内市開運1丁目

■交通:JR宗谷本線「稚内駅」下車、北へ徒歩5分


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