ヤンマーミュージアム |
ヤンマーミュージアムは、耕作機やディーゼルエンジンなどで知られるヤンマ(株)が、創立100週年を記念して、創業者山岡孫吉の生誕の地に開設した体験型のミュージアムである。公開は2013年3月21日と、まだできたてほやほやである。
JR北陸本線「長浜駅」を下車し、北国街道を南に向かって歩くと、およそ10分でミュージアムに到着する。駅西口からはシャトルバスも出ているようだ。ミュージアムは、ヤンマー(株)の小型エンジン事業部の隣に建設された。
外観と入口
展示室は1階、2階に分かれている。入口を入ったエントランスにあるドイツMAN社のディーゼルエンジンがひときわ目を引く。このエンジンは、世界最初のディーゼルエンジンの複製である(ホンモノはヤンマー尼崎工場にある)。1階には、5分ほどのビデオでディーゼルエンジンのことを解説する「エンジンシアター」がある。エンジンに取り込まれる空気の視点でディーゼルエンジンを見るという解説は斬新で、映像もダイナミックであるが、これで一般の人や子どもにディーゼルエンジンの仕組みがわかるとは思えない。意欲的なビデオだけに残念である。
世界発のディーゼルエンジン ドイツMAN社アウグスブルグ工場製 クロスヘッド型シリーズ21番、工場製造番号:第21号
このエンジンは、ルドルフ・ディーゼル博士によって発明され、1899(明治21)年にドイツのMAN社より実用製品化された世界最古のディーゼルエンジンです。 販売後、38年間いろいろな産業の動力として用いられた後、MAN社で保存・展示されていましたが、1957(昭和32)年、ヤンマーの創業者 山岡孫吉に贈られました。ルドルフ・ディーゼル博士の精神を引き継ぎ、ディーゼルエンジンの小型化に成功し、その普及に貢献した山岡孫吉の功績を讃え贈られました。 ヤンマーは寄贈されてまもなくこの貴重なエンジンの複製を作成、2013(平成25)年、ヤンマーミュージアムのシンボルとして再整備しました。(説明文より) |
1階の展示室には、農業関係の機械や、土木関係の機械、船舶や船舶用エンジンなどの展示がある。小型のユンボでたくさんのカラーボールをすくうという体験や、船舶の操縦シミュレーションは子どもに大人気のようである。
1階にはこの他、創業者の山岡孫吉を記念したコーナーやミュージアムショップ&カフェがある。「山岡孫吉記念室」に置かれている、最初のヤンマー小型ディーゼルエンジンは必見である。
耕耘機とトラクター
船舶と船舶用エンジン
体験希望者の列
最初の国産ディーゼルエンジン 銘板
2階には、エンジンギャラリーがあり、ヤンマー(株)を代表する各種のエンジンが時系列で展示され、興味深い。2階の屋外テラスには、琵琶湖博物館と連携して作られたビオトープや、足湯(なぜ?)がある。テラスからは屋上の展望台に出ることができる。2階には、ワークショップがあり、開設前のウェブには「料理」や「エンジンの組立」等があげられていたが、開設間もない時期で、まだ整備されていないようであった。
ロータリーエンジン 2W85型水冷式エンジン
A3型空冷式エンジン 水冷ディーゼルエンジン
2階屋外テラスのビオトープ ヤン坊マー坊
この他に、JR「田村駅」近くに体験農園の施設を持ち、米作り、野菜作り、耕作機への試乗などが体験できるそうである。
◆開館時間:10:00〜18:00(入館は17:00まで) ◆休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、 年末年始(12月29日〜1月3日) ◆入館料:一般600円、小・中学生300円 ◆所在地:〒526-0055滋賀県長浜市三和町7-35 TEL:0749-62-8887, FAX:0749-62-8780 E-mail:yanmarmuseum@yanmar.co.jp ◆交通:JR北陸本線「長浜駅」下車、徒歩10分 または西口よりシャトルバス(時刻はWeb参照) ◆Web:http://www.yanmar.co.jp/museum/ |