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関西電力 夷川発電所


1895年(明治28年)の平安建都1100年記念大会や第4回国内勧業博覧会の頃には、電力需要が増加し、第一疏水だけでは対処できなくなっていた。第2代京都市長西郷菊次郎は、京都の三大事業(1:第二疏水開発(発電出力増強)、2:水道事業、3:道路構築(電車))を計画し、その中核に第二疏水事業を据えた。第二疏水は、1908年(明治41年)10月に着工し、1912年(明治45年)4月に完成した。夷川発電所と伏見発電所(墨染発電所)はこの計画の一環として建設された。夷川発電所は、1912年(明治45年)11月に工事着工し、1914年(大正3年)4月に竣工した疏水系発電所である。

【発電設備】

水車  横軸フランシス型四重タービン 500HP 120rpm 英国ボービング会社
発電機 三相交流回転磁界型 350kVA 3500V 60Hz 120rpm 米国ウエスチングハウス電気会社
励磁機 直流複巻発電機 225kW
(22.5kWの間違い) 125V 120rpm 米国ウエスチングハウス電気会社
[関西電力パンフレットより引用] 

P1000627.JPG (463853 バイト) P1000624.JPG (452990 バイト)発電所建物

P1000622.JPG (486801 バイト)取水口 P1000626.JPG (449695 バイト)排水口

P1000623.JPG (461187 バイト) P1000625.JPG (461723 バイト)

夷川発電所には次のような説明板があり、発電所の紹介をしている。

夷川水力発電所

 正面煉瓦造りの建物の夷川発電所は、大正3年(1914年)に建設されて以来、長期にわたって京都市内に電力を送電しています。

 この夷川発電所は、明治23年(1890年)に琵琶湖疎水が竣工し、翌年にその水力を利用した我が国最初の事業用水力発電所である蹴上発電所が建設された後、第二疎水計画と軌を一にして、下流の墨染発電所と同時に建設されました。

 初期は、水車が英国ボービング社製の4連フランシス水車、発電機が米国ウェスチングハウス社製の同期発電機でしたが、平成4年〜5年(1992年〜1993年)に取替工事を行い、現在の認可出力300kWで国産のS形チューブラ水車および同期発電機を使用しています。

                                                               平成7年(1995年)3月 関西電力株式会社・京都支店

P1000620.JPG (465669 バイト)貯水池 P1000621.JPG (487256 バイト)北垣国道の像

P1000618.JPG (467051 バイト)
疏水から貯水池に至るところにかかる大正12年3月竣工の銘がある橋


◆所在地:京都市左京区蓮華蔵町

◆交通:京阪電車「丸太町駅」下車、徒歩10分

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