製本具(A5版)の製作    2024.12.12

 別のページでハードカバー製本のことを書いたが、そこで使用する製本具について製作記事を載せておく。1つ作っておくと便利である。

  図1

 製本具は、2つ折りにしたページのふくらみを押さえたり、ページを揃えて背にのりを塗って固定するために使用する。こうした作業はクリップなどでもできないことはないが、作業の能率や正確さを考えると、こちらの方がだんぜん優位である。

 材料は、15mm角のアルミの角形パイプ、M6のネジが全面にきってある棒、M8ボルトと蝶ナット である。図2の図面ではφ6の丸棒にM6のダイスでねじ切りをする予定だったが、近くのDIY店にはφ6の丸棒が売っていなかった。代替品をさがしたところ、「長ネジ」という名前で全体にM6のネジがきってある棒をみつけた。長さは285mm。商品の規格を書いたプラスチック製の覆いがついていて、これもそのまま使えそうだ。8.5mmのドリル刃とM6のタップがあれば、製作は可能である。M6のタップがない人は、M6の穴を6.2mmのドリルであけ、両側からネジ止めするという方法も可能である。

【材料費】(参考までに)
・アルミ製15mm角パイプ(長さ1m):1298円
・長ネジM6×285mm:@140円
・六角ボルトM8×80(2本):162円
・ステンレス蝶ナット:@195円
・M6ナット(ナベ小ねじセット6個入りを購入):140円

図2

1.材料の加工
 アルミ角パイプを図2の長さにカットし、端面の角は軽く丸めておく。8.5mmのドリルで貫通させる。また、5mmのドリルでM6と書かれているところに下穴をあけ、M6のタップでねじ切りをする。これもパイプを貫通させる。
 長ネジを図2の長さにカットする。プラスチックの覆いがあるものは覆いも含めた長さである。カット後は端面を削り、ナットが入りやすいようにしておく。架構で重要なポイントは、長ねじの長さである。これはA5版用紙の短い方の長さに相当するので、正確にカットする。

2.組み立て

 長ねじにM6のナットを通し、それから角パイプの穴に入れる。ネジの端がパイプより2mm出るようにして、ナットでしめ、固定する。M8ボルトを入れ、蝶ナットを入れる。これで組み立て終わりである。

 この製本具は、私がハードカバー製本をするために製作したものだが、通常のA4版のプリントを整理したい場合などは、A4版用の製本具で背をのり付けし、糸とじをすれば、2穴ファイルで保存するよりも場所をとらない。参考までにA4版用の製本具の図を掲載しておく。

図3

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