技術職業教育通信  2010年10月17日  NO.56

「神戸の博物館めぐり」を実施しました 
〜第17回夏期講座を開催〜
 

 10月11日(月・祝)、京都技術サークルは「神戸の博物館めぐり」を実施しました。これは例年9月に行っている夏期講座が、同志社中学校の引っ越しで実技講座の実施が危ぶまれ、最後まで調整したのですがかなわず、その代わりに実施したものです。当日は気持ちの良い秋晴れの下、3つの博物館を訪れました。参加者は計8名でした。

  

<竹中大工道具館を見学>


 最初に、神戸市中央区にある「竹中大工道具館」を訪れました。窓口で「技術科・工業科の教員たちです」と話すと、専門のガイドをつけてくれました。約1時間、じっくりと見学をすることができました。竹中大工道具館は、もともと宮大工の竹中工務店が創立85周年を記念して開館したもので、収蔵資料は大工道具など約24000点に及ぶそうです。3階の常設展示では、道具の発達の転換点を中心に、時代を代表する建築とそれを造るために使われた道具が展示されています。2階で最初に目を引くのは、各種木材の断面やかんなくずです。この階では木の伐り出しや製材の道具、各種大工道具が展示されています。ここでは"ちょうな"や"やりがんな"などの今では使われなくなった道具や外国の道具などを実際に使っている様子を映像で見ることができます。1階と地下では特別展「棟梁〜堂宮大工の世界」が開催されていて、有名な西岡常一氏の道具や建築図面などが展示されていました。


 
<UCCコーヒー博物館を見学>

 昼食後、ポートピアアイランドにある「UCCコーヒー博物館」と「神戸市立青少年科学館」を訪れました。UCCコーヒー博物館は、ポートピア博覧会(1981)のパビリオンとしてスタートし、博物館に改装されたものです。エスカレータで最上階に上がり、らせん状の傾斜通路に沿って降りながら展示をみるというユニークな構造です。コーヒーの起源に始まり、栽培や流通、加工などで使われた独特の道具類の展示は興味深いものです。コーヒーにまつわる音楽や切手などの文化も展示されていました。もちろん喫茶室が付属していますが、今回は時間がなく素通りとなりました。


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<神戸市立青少年科学館>

 最後に訪れた神戸市立青少年科学館は、体験型の科学博物館で、当日は「神戸観光の日」ということで、入館料600円が無料となっていました。そのせいもあってか、子ども連れの家族がたくさん来ていて、展示品を体験しようにもなかなか順番がまわってこないということがままありました。第1展示室から第6展示室まであり、「力としくみの科学・物質とエネルギーの科学」「情報の科学」「環境の科学」「都市の科学」「生命の科学」「創造性の科学」というテーマが設定されています。プラネタリウムもあります。

 京都サークルの見学会は、1997年8月に行った「大阪の博物館めぐり」以来ですから、実に13年ぶりということになります。こうした見学会は、実技講座とはまた違った味わいがあるので、これからもジャンルを広げて定期的に開催したいものです。最後は、三ノ宮駅前のおしゃれな和食屋で、本日の「反省会」を行いました。乾杯の後は博物館の話だけでなく、生徒の話、趣味の工芸の話など様々な情報交換が行われ、暮れゆく神戸の夜を楽しく過ごしました。

 

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