技術職業教育通信   2011年3月8日        NO.57
  
「マイギリ式発火具」の製作と火起こし体験 
〜第22回冬期教研が行われました〜




 2月19日(土)、京都技術サークル主催の第19回冬期教研が行われました。今回は「マイギリ式発火具の製作と体験」と題して、岩倉に移転した同志社中学校のピカピカの技術室を会場に、13名が参加しました。参加者は、大学1、高校3、中学5、機械技術者1、退職教職員2、保護者1でした。今回は、同志社中学校の保護者の方の参加があり、新たな広がりを感じさせてくれました。

 京都市営地下鉄烏丸線の「国際会館駅」の出口を出ると、そこが学校の校門です。校舎敷地の真ん中にある「想遠館」という建物に2つの技術室がありました。一方は木工用、もう一方は電気・コンピュータ用だそうです。移転後の同志社中学校では、教室のドアをなくしたり、職員室も含めた各部屋がガラス張りで中の様子がよくわかるようになっていたり、ノーチャイムを取り入れるなど、新しい試みがなされています。

 「マイギリ式発火具」作りの作業は、はずみ円板と腕木の加工からはじまりました。厚さ15ミリの合板にコンパスで円を描いて、それに沿って糸のこ盤で円形に切り取り、ヤスリをかけて形を整えていきます。中心にドリルで穴をあけるのですが、ドリルのスピードが速かったのと金工用のホールソーを使ったため、木が焦げてしまいました。スピードを遅くして、変色する程度にはなりましたが、その後の穴を広げる作業で、なかなか均等に穴を広げられないケースが出て、偏心したり、穴が斜めになったりしたものがありました。工作の手順や道具の吟味が足りなかったと反省しています。

 1時間ほどで、最初の完成者が出たので、中庭に出て、試してみました。参加者には、作業を一時中断してもらい、説明しながら、火起こしの方法について解説しました。それからは、完成した人がどんどん出てきて中庭で火起こしをはじめたものですから、あちこちから生徒や先生が集まってきて、一大火起こし大会(ちょっと大げさです)のような様相になりました。実際にやってみると、煙は皆すぐに出るのですが、そこから熾(おき)がなかなかできません。若い先生が熾作りに成功したのですが、炎にまではなりませんでした。そうこうしているうちに「できた、できた」という声が聞こえ、行ってみるとみごとに炎が燃えていました。聞けば、モグサに熾を移して、麻の繊維でくるんで、さらに新聞紙でくるんだところ成功したそうです。




 その後、同志社中学校の設備を見学して、解散しました。8名はその後四条烏丸に出て、懇親会を行いました。おいしい料理とお酒でさらに滑舌はよくなり、教材の話や生徒の話などであっという間に2時間が過ぎていました。夏期講座での再会を期して散会しました。(お)


【参加者アンケートより】

★本日の教材である「マイギリ式発火具」について、「こんな場で使えそうだ」というような構想がありますか。
・大学の総合演習の時間に実験したら面白いと思う。高野山のゴマをたく実習あるので?
 昔はどうして最初の火をともしたのか?
・授業での技術の歴史の展開の導入にふさわしいと思いました。
・アウトドア、キャンプなどで火を起こせば、良い思い出になるのではないでしょうか。
・道具はあるものを使うのではなく、作って体験させる一つとして利用できるかな。
・1年生の4月、道具からの導入の時期。実演すると生徒は興味を持つと思います。約15年前、選択技術で実践し、久しぶりのマイギリ式発火具でした。
・キャンプでやったら楽しそうです。BBQとか...。火というだけでワクワク感があります。
・木材加工の導入時に使えるのでは。私は興味付けに紙ゴマを作り、コマ回し大会で関心をよびました。

★今回の教材や運営などについて、ご意見・ご感想を聞かせて下さい。
・久し振りに出席して、楽しい勉強会ができました。ありがとうございました。
・やはり実際に作ってみるということが大変勉強になりました。
・こすりあわせる木の種類で、火の起こしやすさが違うことがわかりました。でも実際にやるのは初めてだったので、そういうことも貴重な体験でした。
・いつも準備ありがとうございます。
・準備等ごくろうさまでした。また、新しい学校で実習でき、ありがとうございました。
・いつも準備や教材のアイディアありがとうございます。一人ではなかなか体験できないことができるので、とてもありがたいです。
・大変よかったと思います。生徒も喜ぶと思います。このような体験はぜひ必要。

★最近(この半年で)出会った、おもしろい(興味を引かれる)教材やおもちゃ、道具、ウェブサイト、はなし等があればご紹介ください。
・レゴのおもちゃが様々ありますが、生徒が幼い時からなじんでいるために、機構学習で使えるものを導入したら面白いと思っています。
・子どもが卒論で、技術科と家庭科の融合?を発表しました。技術科で作った作物を家庭科で調理して食べることなどを調査研究していました。
・青森の下山先生のパペロボ→今回、DVDを見て家庭科とのコラボもおもしろい。
・最近少し技術分野からはなれていて、アンテナをはりたいと反省。「モノ作り」の研究会(いろいろな分野がMIXした研究会です)が立ち上がったのが、目新しいと思います。
・カライドサイクル・オロイド

【製作図】


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