技術・職業教育通信
NO.63 2014.10.29
「リレーを使った2進半加算器の製作」
〜第20回実技講座を行いました〜 
 
  10月19日(日)の午後、同志社中学校岩倉学舎の技術室を会場に、京都技術サークルの実技講座が開かれました。参加者は6名で、中学2、高校1、大学2、大学の科目履修生の参加もありました。今回は、予定していたテーマの講師と日程調整がつかなかったため、急遽テーマを決め、「リレーを使った2進半加算器の製作」を行いました。

図1 講座の様子

 ディジタル回路の勉強をすると必ず出てくるのが半加算器ですが、ほとんどはディジタルICを使った回路が紹介されています。今回はこの半加算回路をリレーを使って実現したものを製作することになりました。
 講師は大阪工業大学の荻野が担当しました。リレーで半加算器を作ろうと考えたのは、大学で「情報科教育法」の授業をしているときに、学生たちがリレーを見たこともなければ働きもわからないことがわかり、リレーを見せるだけでなく実際に動作しているものを見せたいと思ったからです。


図2 講座の様子

 製作に先立ち2進半加算器回路の働きの説明を行いました。2進数やブール代数、真理値表などの説明を行い、リレーを使って論理回路を組む方法を説明しました。そして半加算器のブール代数式から回路設計をする方法を説明しました。
 その後、製作に入りました。ユニバーサル基板上にリレーなどの部品をのせ、配線を行いました。「簡単そうにみえたが、結構時間がかかった」などの声が聞かれ、たっぷり2時間ほど製作に費やしました。
 動作しなかった方が数名おられましたが、ディジタル回路は電圧が「ある」「ない」を調べるだけなので、ミスを探しやすく、早期に配線ミス等がわかり、予定時間内に全員が完成しました。

 終了後、講師のO氏が製作した半加算回路と全加算回路を組み合わせた4ビット加算器の動作を見ました。またNHKのプロジェクトXのビデオ「国産コンピュータ ゼロからの大逆転」の中にあるリレー計算器の映像を見ました。(お)

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