技術・職業教育通信   No.38      1999.9.15
 
 「通信と制御の技術」を行いました・・・  光通信の実験に大歓声!

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  恒例となった京都の夏の実技講座、今年は半月遅れの開催となりましたが、7名の参加で「通信と制御の技術」を学びました。講師は、木津中学校の丸山先生で、この夏の技術教育研究会の全国大会の講座で学んだ成果を披瀝していただいた。
 講座は、新刊書『技術科の授業を創る』の第2部第4章「制御と通信の技術」にそって行われました。

1.スピーカとコップを使った通信実験
 プラスチックコップに小さなスピーカーを入れただけの簡単な実験装置(?)を作って、お互いに線でつなぐと、これが電池やアンプがなくてもけっこう聞こえるんですねぇ。一方のスピーカーをマイク代わりに使って、発生した微弱な電流が相手側のスピーカーを動作させているのです。作った教材を使って、「ホントに聞こえますねぇ」と確認しあいました。

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2.コップスピーカーの製作
 エナメル線(0.3〜0.5φ)を単3電池に10回ほど巻いて電池からはずし、テープか糸でバラバラにならないように固定します。これをプラスチックコップにテープで貼り付け、ラジカセのスピーカーの代わりに接続します。コップに取り付けたエナメル線のコイルに磁石をつけるとラジカセからの音が聞こえます。こんな簡単なものでちゃんと音が聞こえるんですね。コップの代わりに、バケツやドラム缶など共鳴するものならなんでもスピーカーになってしまいます。今回は、丸山先生が授業で使っているという”宇多田ヒカル”の歌を、自分で作ったコップスピーカーで楽しみました。

3.光通信は「スゴイ!」
 コップスピーカーの代わりに豆球をつけると、ラジカセからの音が光に変わります。これを太陽電池で受けると、また電気信号に変換されます。アンプをつなぐとラジカセからの音を再現することができます。もちろん、電球の光を手でさえぎると音は聞こえません。電球の代わりにレーザーポインターと電池をつなぐと、レーザー通信になります。これですとかなり遠距離まで音が伝わります。また、光ファイバーをつなぐこともできます。
 この実験は参加者に大好評で、「自分でもやってみたいので、ぜひ次の実技講座ではこの教材製作を取り上げて欲しい」という声がたくさん出ました。


4.オートマ君for Windows
 後半は、「オートマ君for Windows」を使ったパソコン制御の授業を行いました。DOS版の「オートマ君」と操作性はほとんど変わらないので、DOS版を使ったことのある人は同じように使えます。また、初めての人も、操作が簡単なので、すぐに慣れ、パソコン制御を体験することができます。用意されたノートパソコンのパラレルポート端子にプリンタケーブルを接続し、制御用ボードを取り付けます。あとは、「オートマ君」で命令をプログラムしていけば、簡単にLED点灯プログラムやオート三輪車の制御プログラムをつくることができます。作ったプログラムが正しく動作するかどうかは、目で見てわかりますから、文法エラーなどは気にせず、制御のアルゴリズムのみに集中できます。
 交差点の信号シミュレーションは、制御ボードがなくても、「オートマ君」だけで利用することができます。しかし、なかなか思うように信号が働かず、すぐに「交通事故」が起こってしまい、熱中してしまった参加者が多かったのも特徴でした。


5.次はハイキング
 最後に、次の京都サークルの活動について相談し、11月末に琵琶湖疏水を逆に辿って、蹴上から琵琶湖まで歩く会をすることを決めました。


アンケート 

[1]本日の参加は
・案内チラシを見て 1
・同僚・友人に誘われた 1
・ホームページ・電子メールを見て 4
・その他 0
【今回は、電子メールで案内を送った方が多かったので、こういう結果になりました。】

[2]内容について
・期待通りであった 5
・期待通りではなかったがよかった 0
・期待はずれであった 0
・どちらともいえない 0

[3]「通信実験と教材作成」について
・音がかなりきれいに聞こえたのにはおどろいた。レーザーポインタで送れたのは、生徒 も興味を持ちそうだ。
・光ファイバー・レーザーによる通信実験がとてもおもしろかった。教材も今後すぐ役立 つのでよかった。
・なかなか面白かった。特に光りファイバーの実験。
・デモは見たことがありました。実際、自分でやってみて、よくわかったし、嬉しかった。
・大変興味深かった。詳しい作り方のマニュアルをプリントしてください。生徒の輝く目 が楽しみです。

[4]「オートマ君for Windows体験」について
・実際に動かしてみたのははじめてだったので参考になった。まずボードと三輪車を購入 してみようと思います。
・はじめて使ってみて楽しくできた。特に信号機シミュレーションはソフトだけでできる ので実践してみたいと思った。
・交通信号。頭の体操になった。
・ウィンドウズ版になって、すごく親しみやすいと思います。
・わかりやすく説明していただき感謝しています。DOSからWinに変更になって、入出力ボードの調子がおかしいので問い合わせをしてください。オート三輪も規格変更になって、財政的につらいものがあります。

[5]今回の講座全般について
・同志社中の技術室を使わせていただいて、コンセントや教室のことが大変参考になった。
・楽しくできました。ありがとうございました。
・「体験」っていうのがいいですね。
・大変有意義でありがたかった。授業ですぐ役立つことでありがたいです。

[6]今後企画して欲しいテーマや内容について
・毎回大変参考になっています。次回も参加したいと思います。
・今回やった通信実験のキットの製作。
・光ファイバーの実験、次回お願いしたい。
・次回楽しみにしています。
・企業や(産業)遺跡などの見学。電気の教材作り。
 

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