技術職業教育通信   2006年9月5日      NO.48

 夏期講座でビー玉スターリングエンジンを作りました 

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 京都技術サークルは9月2日(土)、同志社中学校技術室を会場に恒例の夏期講座を開催しました。今回は「ビー玉スターリングエンジンの製作」を行いました。参加者は10名(中学校7名、工業高校2名、養護学校1名)で、京都だけでなく、大阪、兵庫、滋賀など遠方からも参加者がありました。
 「ビー玉スターリングエンジン」は、6年前に筆者が愛知技術教育研究会の例会に参加したときに、豊橋工業高校の先生から教えていただいたものです。今回は、このときに製作したものとほぼ同じものを製作しました。

 事前に、試験管を支えるアルミ製のリングやゴム栓への穴あけなどは準備しておいたので、参加者の作業は試験管を支える木枠の加工が中心になりました。加工や組立は1時間ほどで終わりましたが、その後の調整に時間がかかりました。ゴム栓やチューブがきちんと入っていなかったり、注射器の動きがスムーズでなかったことが原因でした。また、勢いよく試験管が下がったためにアルコールランプの口金に試験管がぶつかり、割れるというアクシデントも2件ありました。

 数名の方が少しは動くが完動まであと一歩という段階で終わってしまったのですが、そのほかの参加者のエンジンはみごと完動しました。実は京都技術サークルは過去に一度「空き缶型スターリングエンジン」で実技講座を行っているのですが、そのときは1台も動かなかったという苦い経験をもっています。今回、スターリングエンジンを教材とするにあたり多少の不安がありましたが、多くのエンジンが完動し、たいへんよかったと思います。

 参加者の中には「以前からスターリングエンジンには興味があった」という方が何人もおられ、次回はスターリングエンジンカーなどを取り上げて欲しいという要望がありました。また、組立は簡単だが、調整がむずかしいという声が多くありました。「簡単な構造で、作りやすく、スターリングエンジンの仕組みがよくわかる」教材だという意見や、「エネルギー変換の教材として生徒に演示することができる」という意見もありました。

 今回参加された方の中には、「技術教育メーリングリストを見て参加した」という方が1名おられましたし、「教材研究の時間がなかなかとれないので」とか、官製の研究会は「勉強になることが少ない」のでとかいう理由で参加された方もおられました。こうした実技講座の呼びかけを、技術教育メーリングリストをはじめ、いっそう広く行っていくことの大切さを実感しました。
 


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